日本は1983年に世界一の長寿国になって以来、現在もその地位を維持しています。そして、女性は約7歳、男性より長生きしています。
日本で初めて国勢調査が行われた1920年から1925年の平均寿命は男性42.06歳、女性43.20歳と1.14歳の男女差しかありませんでした。それが、今は7歳の差。やはり、男性の方が、過酷なのでしょうか。
世界の国々の寿命の男女差を見てみますと、米国5..5歳、フランス7.,5歳、イギリス4..9歳、中国3..7歳、インド1..4歳、ロシア12..4歳となっています。最も平均寿命の男女差が大きいロシアは、男女差が最も開いた1994年には寿命の男女差は13.6歳に拡大しました。
国民レベルで見たアルコール消費の増加もこのトレンドに関与しているといいますアルコールの消費の少ない女性の方が長生きなようです。
バングラデシュにおける2003年度の男性と女性の平均寿命は両者とも62.6歳で、男女差はありませんでした。男女共に同様なストレスなのでしょう。
沖縄は長寿県として有名でしたが、現在、男性に関してはそうでもないようです。
沖縄のひとは、元々豚肉や牛肉など動物性食品の摂取が多く、1993年には脂肪摂取量が全国唯一30%を超えました。それに加え、人口10万人あたりのファストフード店数が最も多いのが沖縄です。
女性は昔ながらの食生活を守っている人が多いため、いまだに日本一の長寿命を誇っているということでしょう。
一般に雄の方が短命であることが霊長類の寿命の共通点でしたが、このことは雄間の配偶行動における競合、つまり雄による雌の獲得競争に関連することがわかっています。そうした競争が認められないムリキというサルでは、雄と雌の寿命に差はないようです。
雄は競合社会を生き抜くために寿命を縮めている可能性が示唆されています。
0 件のコメント:
コメントを投稿