消費税増税にヒタ走る野田政権に対し、元静岡大教授で税理士の湖東京至氏(72)が怒りの声を上げています。「消費税は『国民が広く公平に負担する税』などといわれてきたが、これは大ウソだ。『増税で潤うのは大企業だけ』と言い切る湖東氏に“カラクリ”を解説してもらったと日刊ゲンダイの4月11日号で延べています・。
「消費税の最大の問題は、輸出企業への還付金制度です。外国人に日本の消費税を負担させるわけにはいかないという理屈で、国内の部品仕入れ段階などで発生した消費税を国が後で戻す仕組みのことです」
消費税の税額は年間売上高から年間仕入高を差し引いた額に5%を掛けて決まります。輸出分の税率はゼロだから、輸出割合が高いほど、仕入れ段階の税額と還付金の逆転現象が起きます。
「たとえば、ある企業の売り上げが国内500億円、輸出で500億円だとします。仮にトータルの仕入れ額が800億円だったとしましょう。その場合、国内で販売した500億円の売り上げに対する税額は25億円、仕入れの税額は40億円となり、差し引き15億円が還付されることになります」
本当は1000億円の売り上げがあるのに、500億円も低くなり、それでいて仕入額の800億円はそのままで計算されます。
こうした還付金は約3兆円、消費税の総額の約3割に上ります。仮に10%に引き上げられれば還付金は単純計算で6兆円にも達するのです。
輸出企業の本社を抱えた税務署は徴収する消費税より還付金の方が多く、「赤字」になっています。「トヨタ本社がある愛知の豊田税務署は約1150億円の「赤字」です。税務署はトヨタに毎月、200億円近くを振り込まなければならず、遅れると巨額の利息が付くので大変です。
還付金制度を廃止するだけで3兆円の増収になります。増税などとんでもない話しで、消費税自体を廃止するべきです。と、湖東氏は、憤慨しています。
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