ゲラー教授は「長期予測は実証されていない仮説」と手厳しく批判しています。地震が起きるか分からないといいます。これが、本当のことでしょう。
一方、平田教授は「過去の大津波の堆積物や古文書、活断層を研究し、予測精度を向上すべき」と考えています。「海底にひずみ計を置き、前兆すべりの観測精度が上がれば1日単位の直前予知も」と、発生を待ち構える姿勢は崩しません。猟師が木の根っこにうさぎが転ぶのを待っているような気がします。
東大大学院理学系研究科の井出哲准教授は、地震の仕組みを説明する従来理論は「欠陥が多い」といいます。プレート境界が広くずれて地震が起きるわけではなく、さまざまな大きさで破壊を繰り返すという新理論を唱え、発生の兆候に迫りますが、もう理論は結構です。予知できるのか、できないのかです。地震がまったく起こらないようなところだと無理ですが、日本のようにしゅっちゅう起こっているところでは、実験のネタにも困りません。東京などでも1日に何回も揺れる日があります。
日経新聞は、「130年に及ぶ日本の地震研究は『1000年に1度』の大地震を経て正念場を迎えている」と結んでいます。
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