2011年9月3日土曜日

地震の直前予知(1)

 87日の日経新聞に「直前予知は未来か幻か」で記載がありました。これによりますと、「地震学者の提案をもとに、政府の『地震予知計画』が1965年から始まった。日本が国を挙げて地震予知に挑むきっかけとなった。東海地震が切迫していると76年に騒がれ、78年施行の大規模地震対策特別措置法(大震法)で観測網を整備。一方、予知計画は30年間続き、阪神大震災を機に直前予知を将来の目標に棚上げしても研究は続く」。30年間、研究してもできなかったのですが、やはり必要ということで止めなかったようです。

これに対して、東京大学大学院理学系研究科のロバード・ゲラー教授は、「直前予知ができる根拠はない。やめるべきだ。大震法と東海地震の予知体制は廃止を」と言っています。この人の主張はぶれません。地震が一定の間隔で繰り返すこと自体に否定的です。「世界の地震記録を見ても、同じ場所で繰り返していない」。前兆も「全地球測位システム(GPS)など近代の測定技術を使っても観測されたことがない」と主張し、その上で建物の耐震・免震や津波被害の減災研究に力を注ぐようにと提案しています。

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