先の衆院選挙で大惨敗を喫した自民党は、総裁選の告示を18日に行い、28日に投票が行われます。投票は、28日に衆参両院議員199票、地方党員300票によって投票が行われ、第24代総裁が決定します。投票数は、国会議員が衆参両院ともに大幅に減ったものですから、国会議員の票数よりも地方党員の票数の方が、多くなってしまいました。これだけ減りますと、総裁選の国会議員20人以上の推薦人がいないとダメという党規も変えないといけないかも分かりません。
それは、ともかく総裁選への出馬は、谷垣禎一氏(64)が真っ先に出馬を表明し、多くの支持を得ているようです。これに対して、河野太郎氏(46)も早くから“世代交代”を訴えて立候補を表明していましたが、なかなか推薦人が集まりませんでした。やっと告示ぎりぎりで、揃ったようです。小野寺氏、西村氏ほかの若手が立候補の意向を示していましたが、20人の推薦人を集めることはできませんでした。谷垣、河野の一騎打ちになると若手の河野が総裁になるかも知れないとキングメーカーの森氏や長老連中が恐れ、自派の若手の西村康稔氏(46)を立候補させることにしました。これだと若手が二派に分かれ、票が分散します。この結果、まず谷垣氏が総裁に選ばれるという古旧派、枯朽派の思いどおりになり、チャンチャンとなります。
しかし、これでいいのでしょうか。民主党の陣容と比べ、あまりに見劣りします。自民党を支持し続けてきた経団連、日本医師会などは、何を見て来たのでしょう。これらの団体にも責任があります。江戸時代に家老たちが、能のある殿様は、歓迎しなかったのと、どうやら同じ仕組みのようです。能のある人になられると困るのでしょう。建設土木業界は青ざめているでしょう。これから先、この業界には、倒産の嵐が来ます。これまでは零細中小でしたが、これからは大手建設会社も危なくなります。
それにしても、石原氏、石破氏などは、なぜ立候補しなかったのでしょう。また、今回の衆院選挙に麻生前首相に替えて、総理にしようという風もあった与謝野氏は、どうしたのでしょう。これから、土の中に眠る蝉のように一切発信しません。まったく情けない政党になったものです。こっそり民主党への鞍替えを考えているのでしょうか。
ところで、万が一、河野氏が総裁になると、父の河野洋平氏同様、自民党総裁になって、総理になれなかった二人目ということになります。この親子には、カリスマ性に欠けるようです。欠けていれば、それで結構ですが、滅茶苦茶真面目さか、滅茶苦茶頭が良さそうかなどが、あればいいのですが、中途半端です。自民党は、少なくとも4年間は、艱難辛苦艱を共にしないといけませんが、できるでしょうか。“難汝を玉にす”という言葉もあります。健全なる二党体制のためには、是非がんばってほしいものです。
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