2009年9月21日月曜日

スイス秘密口座の開示

 少し古くなりますが、8月19日、米税務当局はスイス政府との外交交渉で、スイスの大手銀行のUBSが脱税に使われた疑いのある4450口座の顧客名簿を米側に開示することに合意したことを明らかにしました。
 課税強化を図る米国歳入庁(IRS)が、富裕層の資産管理で脱税を幇助したとしてUBSを訴えていたものです。スイスの銀行は、秘密厳守を徹底して行って来たために多くの危ない預金を法外な手数料をとって保管してきていました。米当局が要求したのは、5万2000人分だったのですが、開示された顧客名簿は大幅に少なく、かつ罰金も今回は科せられませんでした。さすがに、汚い金からのリターンは、好ましくないと考えたのか、スイス政府は、UBSに投入した公的資金の引き上げを行いました。
 きれいな環境で、汚いことが行われていましたし、今も行われています。現在進行形です。汚い金をスイスの銀行に預けて、いわゆるマネーロンダリングで、きれいにして使おうということですから、かなりの費用をとられるのでしょう。日本人も預けている人がいるように聞いていますが、開示されていないので、闇の中です。日本の国税庁は、アメリカのIRSのようにスイスの銀行に預けている預金者の名前すら掴んでいないのではないでしょうか。ボーダーレスの時代です。税金を逃れるためにケイマン諸島などに会社を作ったりしている超優良会社もあります。次の世代のためにも税金はきちんと払いたいものです。しかし、これまでの自民政権では、汗水働いて稼いだ金を湯水のように無駄に使われていた感がありました。そういう税金を納めることに嫌悪感をおぼえさすことは止めてほしいものです。
 感心するのは、斉藤一人氏です。かれは、節税を行わずに言われただけの税金を納めているそうです。10数年連続で、毎年納税者ランキングの1位もしくはそれに近い位置を占めています。これまでに個人で納めて所得税は200億円を超しています。こういう人は、マネーロンダリングの必要もなく、堂々としています。世の経営者も見習いたいものです。

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