2008年10月7日火曜日

イタリアにおける売春取り締まり

 105日の産経新聞4面によると、『イタリア諸都市は、旧東欧圏およびアフリカからの不法入国者による売春、特に街角に立つ女性の取り締まりに手を焼いている』とあります。

 イタリアでは全国に約7万人の売春婦がいると推定されています。そのほとんどが外国人で、だまされてイタリアに連れて来られ、過酷な条件で働かされているといいます。イタリア国内でも人道上からも取り締まりが必要といわれています。

 彼女たちは、町外ればかりでなく住宅街の路上でも客引きをするために交通渋滞の原因にもなっているそうです。9月中旬からは、各市が条例をつくり、現行犯の場合は、売春婦だけでなく客にも200ユーロ(約3万円)以上の罰金を科すことになったそうです。

 「もっとも古い商売といわれる売春」は、これまでもいろいろな取り締まりがなされてきました。1888年には「公娼制度」が導入され、「公娼宿」も作られ、1958年の売春防止法ができるまでは全国に717軒ありました。

 しかし、売春禁止法がザル法であるのは日本と同様で、性病や女性保護の立場から公娼制度の復活を求める声すらあります。結局、売春は男性が存在する限り根絶不可能な商売といえるのではなかろうかと結んでいます。

 イタリアの人口は、5805万人です。売春婦が7万人とすると、単純計算で人口の0.1%となります。もっとも多いローマの人口が271万人、2位のミラノが130万人。100万人を超しているのは、この2都市のみです。次が有名なナポリで97万人です。万が一、この3都市に7万人の売春婦がいたとすれば1.4%となります。日本以上に問題かも分かりません。しかし、売春の問題は、世界共通の問題のようです。

こういう売春婦をマフィアが仕切っているかどうかは分かりません。ところで、マフィアについて調べますと、マフィアとは、『Morte alla Francia, Italia anela!(フランス人を殺せ、それがイタリア人の叫び!)の略でMafiaと呼ばれる。しかし、自らをマフィアと呼ぶことはない。もともと中世後期にシチリアで生まれた秘密結社で、親族組織からなり、冷酷な暴力とオメルタというきびしい掟で知られる。19世紀後半にはシチリアの田園地帯を支配し、地方当局への介入、ゆすり、市民に対するテロ活動をおこなっていた。マフィア勢力は移民とともに海外とくにアメリカにわたり、70年代までに世界のヘロイン取り引きの大部分がマフィアの支配下に入った。

この他、マフィア類似の犯罪組織として、コルシカ島のユニオン・コルス(コルシカ・ユニオン)に代表される「ミリュー」、ナポリの「カモッラ(Camorra)」、カラブリアの「ヌドランゲタ(Ndrangheta)」、プッリャの「サクラ・コロンナ・ウニータ(Sacra Corona Unita)」、ローマの「シカーリ」などがある』とあります。

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