
ところが、海外から企業が進出してきて、工場がどんどん出来て来ます。すると、まわりの工場のことが気になります。進出して来る国も、さまざまです。日本企業は、大概、給料が安いと言われています。台湾系は、それ以上に安いようです。しかし、今のように皆が携帯を持つようになると、すぐに情報が入ります。うちの会社は、どうも安いようだ、となると、賃上げ交渉を行いたくなります。ストも起こります。
日本も似た時代を経験しました。「就職列車」で都会に出てきて、工場で働きました。そして、狭いながらも我家を持ったりして、そこそこ幸せな時代を過ごしました。中国でも、そういう光景を目にします。一度、深圳から広州の鉄道に乗ってください。駅の近くには、工場があります。そして、マンションがあります。土日などの夕方は、そこから家族団らんの姿が見えます。
ところで、アーサー・ルイスが“転換点”という言葉を提唱しました。要するに、発展途上国は農村には人が余っており、この人たちが都市に移動します。そして、労働力となって働きます。高い経済成長を支えます。しかし、農村の過剰労働力がなくなれば、賃金はやがて上昇を始めるというものです。中国は、転換点を過ぎつつあるように思います。
中国での工場も内陸部に入らないと、人も集められなくなります。農村の人は、都会に出て働いて、多少高い賃金をもらっても、住宅費、食費などを差し引くと田舎で自宅から通う方が得だと考えており、親もそれを望んでいます。 結論から言いますと、この賃上げの嵐は、これからが本番です。中国の人件費が安かったというのは、昔の話です。これを避けるならば、ベトナム、バングラデッシュや、遠くアフリカを狙わざるを得ません。しかし、トータル的なエネルギーを考えますと、中国の内陸部に工場を作られる方が得でしょう。わたしたちは、こういう相談にも乗っています。
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