2011年3月にハンガリーの与党が、「子育て中の母親には2票を与える」という項目を憲法改正案に盛ん込んだそうです。ハンガリーで、ここ数年の非常に重要な政治テーマは年金や社会保障ですが、高齢者の意見ばかりが通っているので、それを是正するための発想だったそうです。
まだ生まれていない子どもはもちろん、20歳未満の子どもにも選挙権がありません。だから、彼らは、『自分たちへの負債のつけ送り』に対しての拒否権が発動できないのです。「現代世代」と「将来世代」の利益がトレードオフの関係(一方を実現すると、もう一方は犠牲になること)にあるのなら、両世代は平等に近い数の代表者を国会に送って、意思決定をしなければならないというものです。
「現役世代の利益代表者を減らすしかない」というもので、「80歳以上の高齢者の選挙権をなくす」という案でした。
現役世代の社会保障はまさに若者の犠牲の上に成り立っていて、その犠牲があまりにも大きい以上、彼らが拒否権を発動できる仕組みが、ぜひとも必要だと切に思います。
日本の衆議院・参議院の仕組みは、米国の上院・下院の制度にもう少し似せたらどうかとも思っています。
ジョン・F・ケネディやヒラリー・クリントンなど多くのひとが知っている米国政治家の多くは、上院議員です。400人以上の下院に対し、上院は100名が定員ですし、政治家の多くは下院から上院を目指します。
日本の参議院・衆議院の仕組みも平等同然ではなく、多少なりともステータスなり、権限なりに差をつけたほうがいいと思うと藤巻氏は述べています。
資本主義・市場主義にも数多くの弱点があります。
「資本主義とは最悪な制度である。ただ人類は、それ以上の制度をいまだ発明していない」と世界では言われています。
「中国は共産党の世襲政治が続いているから、そこを改善しないといけない」と論じたら、「何言っているですが?日本の方がよほど世襲性が強い。中国は共産党独裁でも、派閥があって派閥間で権力がシフトしているから、日本の世襲よりよほどまし」と反撃を食らったという話もあります。
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