2013年2月13日水曜日

ビジョンを決め、実行する胆力

 産経新聞の「The リーダー番外編」で、リーダーについて、稲盛和夫氏は、「日本は『頭が良くて能力が高いリーダーを選びがちだ。日本では何でも試験があり、高級官僚になるにも難しい試験をパスしなければならない』。
 
「能力や知識だけではトップになれないということか」という質問に対して、稲盛氏は「ビジョンを決め、実行する胆力がいる。知識だけでは、何の役にも立たない。知識を見識に高め、強い信念を持つ、己を捨てて実行できる人でないと。最も戒めなければならないのが慢心だ。戦後史や経済界をみても、没落は慢心が原因なのは明らかだ」

  強いリーダーの輩出できる環境についても、「日本は戦後、力強いリーダーが壮大な夢と信念を持って引っ張り、素晴らしい国になった。だが、バブル崩壊後、大きなビジョンを掲げることが危険しされてきた。近年は優秀な利発なリーダーたちが安全運転しており、それが発展を防げた要因だろう」と述べています。

さらに、「リーダーというのは逆境の中から生まれる。現代はあまりに平穏で、真のリーダーが生まれない」

戦後のリーダーとして思い浮かぶのは、という質問に対して、稲盛氏は、「ホンダ創業者の本田宗一郎氏や出光興産創業者の出光佐三氏。私利私欲にまみれない男気のある人たちで、どんなことがあってもへこたれずに邁進する。それだけのことができれば、誰でもリーダーになれる」と語っています。

 こういうリーダーが、もうすこし多く、とくに経団連企業に育ってほしいものです。

 

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