2012年7月28日土曜日

[ジョン・ウェインはなぜ死んだか(21)

“氏の灰”研究班のハロルド・ナップ博士は、「われわれは、長い間100倍から1000倍もの計算まちがいをしてきた」と証言しました。
また、抹殺されたデータのエドワード・ワイス博士のレポートは、人間について説明しています。「甲状腺の癌は、潜伏期は、かなり長い。甲状腺疾患は、10年から12年後に発現すると、われわれは確信する。この事態は、牛乳などから死の灰を体内に取り込むために起っている」
白血病は、発症してから死亡するまでの平均余命、わずか17カ月という短さでした。だがそれ以外の癌の場合には、長い時間をかけて起る濃縮によって、別の悲劇が訪れています。

レントゲン検査より小さな被ばく地域でも、あべこべにトレントゲン写真を数千枚も撮影したときに匹敵するする放射線障害を、生物の体がひき起こしている事例があります。
ガイガー・カウンターのような計器は、目の前にある死の灰から出てくる放射線しか測定しません。これに対して生物の体は、移動しながら次々に死の灰を取り込んで濃縮するため、計器よりはるかに大量の死の灰に被ばくすることになります。

1963年に謎の沈没をとげた原子力潜水艦スレッシャー号が最後にオーバーホールを受けたポーツマスのドックで、原子力機器の溶接工をしていたという患者が訪れてきました。
6年間、ポーツマスで働きましたが、放射能の被ばく量は、きあめて小さなものにすぎませんしかしそう言えば、仲間の中に、歳にして随分若いのに死んだものが何人もいました」
このために、ポーツマスの海軍ドック労働者を徹底的に洗ってみることにしました。
これまでのドック死者について、その病因を一人ずつ調べたところ、白血病死亡率が全米平均の562パーセントという、信じられないほど高い発生率になっていました。また、リンパ系や造血組織などの癌死亡率も226パーセント、それ以外のすべての癌死亡率も161パーセントと、どこを見ても異常ずくめでした。
これら労働者がどれほど大量の放射能線を浴びたかを調べたところ、(わが国で分りやすい数字で示すと)日本の原子力発電所が一般大衆について定めている安全基準(500ミリレム)の半分にも満たない量(211ミリレム)であることが分かりました。
地球上の“空気”や“水”がほんのわずか放射能で汚染されているとしても、人体は、桁違いの汚染を受けていることになります。

3センチの紙テープを用意し、これを20センチの長さに切ります。この両端をそのままノリで貼りつけると、綺麗な輪になる。ところが、一端を裏返しにしてから貼り付けると、ねじくれた輪になってしまう。このねじれた輪を“メビウスの輪”と呼びます。
この輪は一見すると何の変哲もありませんが、ひとつの特徴をもって世に知られています。輪の表側をなぞっていくと、いつの間にかそれが裏側をなぞってゆくことになり、それをさらに続けると、再び元の位置に戻ってくるからです。メビウスの輪には、表と裏がありながら、表と裏を区別することができません。

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