癌で死亡する人がこのように多いのはなぜでしょうか。
このリストが暗示するのは、西部劇映画の主なロケ地―ネバダ、ユタ、アリゾナの3州―と、ネバダ核実験の主な被害地――同じくネバダ、ユタ、アリゾナの3州――の因果関係です。
モニュメント・バレーは問題のユタとアリゾナの州境に位置しています。
ネバダ核実験からセント・ジョージの町を遠望した時、その背後にリトル・八リウッドとモニュメント・バレーが、一線に並んでいます。
『OK牧場の決闘』で有名なワイアット・アープ、ドク・ホリデイ対クラントン一家の果し合いも、アリゾナ州トゥームストーンで起った事件です。
核実験場のあるネバダ州が、現在、全米のどこの州よりも自殺率が高く、合衆国平均の2倍以上にも達しています。
実験場のすぐ南にギャンブルの町ラス・ヴェガスがあり、州北西部には全米から離婚を希望する夫婦が集まってくる離婚歓迎都市リノがあります。ネバダはまさに、ギャンブル、自殺、離婚で全米一の州と言ってもよいものです。
ペイユートの一部族シヴウィット・インディアンはセント・ジョージの鼻の先に居留地を与えられ、事実上、そこに追いやられました。そのうえ彼らは、生活苦からウェスタン映画にエキストラとして雇われ、インディアンを悪者扱いするシナリオを自らの手で全世界に伝える仕事によって収入を得なければなりませんでした。
“ダーテイ・ハリー”が炸裂した1953年に、インディアンに対する援助を打ち切る議案が下院を通過した事件が、この当時のインデイン政策を物語っています。
インディアンが核実験の大被害を受けてエキストラがいなくなったときにウェスタン映画は衰退に向ってゆきました。
ハリウッドの西部劇がマカロニ・ウェスタンに取って代られ、ほとんど製作されなくなったのは、単に時代の流れではないでしょう。
ハリウッドのあるロサンジェルスへ足を運ぶと、全米のどこにも見られないほど、道路揃いに葬儀屋の広告がずらりと並んでいて、驚かされます。
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