癌による死亡―― 100人
それ以外の病名明確な死亡―― 148人
原因不明と事故による死亡―― 266人
ウィリアム・ホールデンのように原因不明(死因発表せず)や事故死の266人を除くと、248人が、明確な病因によって他界し、そのうち100人が癌のため死亡しています。
“248人のうち100人”――ちょうど40パーセントという異様に高い癌の死亡率が、ハリウッドの全体像を物語っていないでしょうか。“10人に4人”の割合で、癌死亡者が発生しています。
1982年には、ハリウッドの巨星が三つが消えていきました。ヘンリー・フォンダ、イングリッド・バーグマン、グレイス・ケリー…
このうち、癌でなかったのは、事故死をとげたグレイス・ケリーだけでした。
1985年にもまた、ハリウッドの巨星が三つ消えていきました。ロック・ハドソン、ユル・ブリンナー、オーソン・ウエルズ…
このうち、癌でなかったのは、心臓発作とみられるオーソン・ウエルズだけでした。
この二つの集団における“10人に4人”という数字を逆にみると、“10人に6人”は癌から免れていることになります。まだまだ救いはあります。同じような状況に置かれていても、必ずしも癌になるとは限らないわけです。
しかし、“10人に4人”の割合が高いことに変りはありません。これは全米の癌死亡率“10人に2人”の2倍、というすさまじい高率です。
ゲイリー・クーパーは、グリネル大学で医学を専攻する学生でした。
ジョン・ウェインは、父親が薬屋でした。
二人とも、普通の人より医療について深い知識を持っていたはずです。風下が危ないと知りながら、なぜ風下へ行ってしまったのでしょう。
その答えは、ジョン・ウェイン自身の口から、遺作『ラスト・シューティスト』のなかで語られています。
「人を信じすぎると、誕生日を繰り返し祝えなくなる」と。
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