2008年9月24日水曜日

農水大臣、次官辞任

  汚染米問題で、やっと太田誠一農水大臣、白須敏朗次官が同時に辞任しました。困ったものです。農水大臣の職は、この2年間で5人が代わり、今回で6人目になります。5人の中では、この太田大臣が一番に長かったくらいです。松岡利勝(18年9月26日~19年5月28日)、赤城徳彦(19年6月1日~19年8月1日)、遠藤武彦(19年8月27日~19年9月3日)、若林正俊(19年9月4日~20年8月1日)、太田誠一(20年8月2日~20年9月19日)。大臣と次官が同時に辞任することは、異例です。
 太田氏は、早稲田大学の学生を中心とするアソビ系サークル「スーパーフリー」に参加していた女子大生が集団で暴行されていた事件で、「集団レイプする人は元気があるからいい。正常に近いじゃないか」というような発言をして、大きく非難されました。このときは、海外のBBCやCBSなどにも取り上げられ、この発言が大きく影響し、2003年の第43回衆議院議員総選挙では落選しています。福岡の選挙民は、正常に反応しました。
 最近では、福田康夫改造内閣農林水産大臣就任直後の2008年8月10日、NHKの番組「日曜討論」に出演した際、食の安全対策について問われ、「日本国内は心配ないと思っているが、消費者がやかましいから徹底する」と発言しました。このときは、麻生太郎氏などが、助け舟を出して、辞任には至りませんでした。
 今回も9月12日のテレビ番組で「人体に影響がないことは自信を持って申し上げられる。だから、あんまりじたばた騒いでいない」と発言し、さすがの福田首相の怒りを買いました。農水省には任せられないと、野田聖子消費者行政担当大臣に主導権を与えました。
 白須氏は11日の記者会見で「一義的には(不正を行った)企業の責任で、私どもに責任があると今の段階では考えているわけではない」と発言しました。さすがの福田首相も「5年間に96回も立ち入り検査をしていながら、一度も発見できない検査というのは一体何なんだ」と白須氏の『役所の論理』に怒り心頭に達しました。
 農水省の役人は、どんな仕事をしているのでしょう。農水省、地方農政局、農政事務所と階層を重ね、かえって見えにくくなっているのでしょう。農水省に限らず、中央官庁には平成維新が必要なようです。誰が、大ナタを振るってくれるのでしょう。

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