そもそも生命活動とは、「体内になにかを取り込んで必要なものに変えていくこと」、すなわち「代謝」が基本です。炎症は基本的に発熱現象ですから、炎症がエネルギーの供給源であるとも言えるわけです。エネルギーを燃やすには酸素が必要なので、ここに酸化が生じます。つまり、炎症とは酸化であるとも言い換えられるのです。
成長段階に身体をつくるために必要であった膨大なエネルギーは、だいたい十代半ばに訪れる性成熟期の後には過剰になってしまいます。いわばエネルギーがメタボリック状態になってしまうわけです。ここが炎症と老化の関係を考えるうえで、大きなポイントとなります。老化は、過剰なエネルギーが自分自身に対し攻撃を加え始める時期からスタートすると考えられるのです。
性成熟した後、ヒトの組織や内臓は、自然炎症によって生じる熱エネルギーと、食事などによって外から取り込まれる科学的・物理的エネルギー、さらには急性・慢性炎症によって産出される過剰な熱エネルギーによって、着実にむしばまれていくことがわかってきました。それらのからだをむしばむのが、老化そのものと言えるのです。
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