2013年7月5日金曜日

道の世界遺産は、世界にふたつ

 6月24日、カンボジアのプノンペンの会議で、富士山が世界文化遺産に登録されました。
 久々のいいニュースでした。現在、世界遺産は1,000件近くもあるそうです。その中でも道が世界遺産に登録されることは極めて珍しいようで、今のところ、世界でもたった二つしか登録されていません。

そのうちの一つが日本にあることはご存知でしょうか?

その道は、その熊野古道を含むいくつかの参詣道などが、「紀伊山地の霊場と参詣道」という名称で、2004年7月に世界遺産に登録されました。和歌山、三重、奈良の三県にまたがる3つの霊場(吉野・大峯/熊野三山/高野山)とそれらを繋ぐ参詣道で、紀伊山地の森林に覆われた山々は、古くから神仏の宿る場所として人々の信仰を集めていました。そこに開かれた霊場は修験道・神仏習合・真言密教と異なる思想の文化を保ちながら、それらを繋ぐ道による交流で相互に発展し日本の精神文化の形成に大きく寄与しています。
 自然と人々の信仰心によって生まれた『文化的景観』が評価され、世界でも珍しい文化資産です。

 もう一つはスペインにある「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」です。この二つは姉妹道として提携を結び、友好的な関係を築いています。

 巡礼路のうちスペイン国内の道は、1993年に「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」としてユネスコの世界遺産に登録されました。
 世界でも珍しい道の世界遺産としても知られており、和歌山県とガリシア州とは永続的な友好関係を確立するため、正式に両古道の姉妹道提携を1998 年に締結しました。


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