2013年7月1日月曜日

中韓が争う岩礁は日本の防空識別圏内

 両国が東シナ海で占有を争っている岩礁の上空にある防空識別圏内が、日本にありました。

問題の岩礁は、中国と韓国・済州島の間にあり、中国名は「蘇岩礁(そがんしょう)」、韓国名は「離於島(イオド)」といいます。中韓両国とも「自国の排他的経済水域(EEZ)内にある」と主張しているようです。

韓国が2003年に海洋調査施設を建設してから両国の対立は悪化し、中国は昨年9月、「海洋監視船だけでなく、無人航空機による定期巡察対象に指定する」といい、岩礁奪還に意欲を示しました。中国が同国初の空母「遼寧」を就役させたこともあり、韓国は「独島・離於島艦隊」の創設を検討する騒ぎに発展しています。

その岩礁ですが、パイロットが使う航空図で位置を割り出すと、何と、完全に日本の防空識別圏(ADIZ)内にあるというのです。

防空識別圏とは、各国が領空侵犯に備えるために領空の外側に設ける空域で、領土・領空などとは別の概念です。日本周辺では、第2次世界大戦後、米軍が引いたラインを踏襲し、定着しており、国際民間航空機関(ICAO)でも登録されています。通報なく不審な航空機が侵入した場合、迎撃戦闘機の緊急発進(スクランブル)の対象となります。

つまり、中韓両国の航空機が、問題の岩礁上空に行く場合は日本への通知が必要で、無断侵入すれば、自衛隊機に追っ払う正当な権利があるということです。

韓国が不法占拠する島根県・竹島は、韓国の防空識別圏内に入っています。

ある外務省OBは「中韓両国が、領土問題で日本を挑発したり、歴史問題で日本を貶めるならば、韓国の航空当局が竹島での日本の飛行計画を認めないのにならって、飛行計画をみとめないなどの圧力をかけてもいい」と、厳しい対応を促しています。ひょんなところから、日中韓のトラブルのネタが出てきたようです。

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