2008年8月4日月曜日

北京の交通対策とテロ対策

 北京の交通対策の徹底ぶりには、驚きます。長安街は、少し混んでいましたが、その他は、まったく渋滞というのがありませんでした。以前の渋滞を経験している人は驚かされます。北京政府は、どういう交通対策を行ったのでしょう。対策は、7月20日から始めました。これは、市民に慣れさせるためと空気をきれいにするという意図があります。奇数日には、奇数番号の車しか、乗れません。偶数日には、偶数番号の車です。タクシーやバスは、対象外です。乗れない日には、地下鉄やバスを使いなさいということです。自転車に乗る人が増えています。また、地方ナンバーの車は、北京に入れないようにしました。北京は、第2環状、第3環状、第4環状、第5環状と中心部を取り巻くように環状道路があるのですが、この第5環状の中には地方ナンバーの車は入れません。テレビカメラがいたるところに設置されています。これで、チエックされています。違反をすれば相当に重い罰金が科せられます。遵守しますと、3ヶ月間の車両使用税の免除があります。
 北京には、以前から自転車車線があったのですが、これまでは、有名無実になっていて、車が走っていましたが、これも徹底させています。車は走れません。このために自転車が増えています。再び自転車王国になりそうです。
 オリンピック車線というのも高速道路にはあります。一般道にあるかどうかは確認できませんでした。高速道路の最内側車線の一車線をオリンピック道路としましたが、当然のことながら、オリンピック前の今は、パトカー以外は何も走っていません。
 テロ対策については、オリンピック期間内は地方の人は北京に入れさせないようにしています。このために北京オリンピックツアーをあてこんだ旅行会社は、大打撃だそうです。多分、ホテルも大変でしょう。オリンピック目当てにホテルがたくさんできました。また、地方から出稼ぎに来ている都市戸籍を持たない人で、A,B,CランクのCランクの人は、強制的に田舎に帰省させられました。北京の人が車で地方に行き、北京市内に帰って来る場合には、40分ほどもかけて徹底的に車内を調べられます。
 新疆ウイグル人によるテロが騒がれていますが、北京ではまず起こせないでしょう。7月に雲南省のバスが狙われましたが、今回もテロを行うとすれば、警備の薄い地方都市です。北京は徹底して守っています。新疆ウイグル地区に派遣されていた軍人が、北京に帰され、私服でパトロールをしているということも聞きます。いずれにしろ怪しげな人は、北京に入れないようにしています。トラブルになるとすれば、アラブ系の観光客になりすました場合でしょう。安全チエックは非常に厳しくなるようです。北京オリンピックを観戦に行く人は、くれぐれも疑われないように髭を伸ばしたり、液体を持ち込まないようにしたり、十分な時間をみておかないと、安全チエックで時間がかかり過ぎて飛行機に乗り遅れるということもあるかもしれません。

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