これは、過去最大規模の貿易赤字など需給面の円安要因に加え、海外勢が日銀の積極的な金融緩和姿勢に再び着目し始めたことも背景にあります。
円高に振れにくくなった要因は、貿易赤字の拡大です。今年1~8月の赤字額は約6.8兆円と、13年通年で初の10兆円台に達する可能性があります。赤字分の支払いに充てるドルを確保する円売り・ドル買いが増えそうです。注目は9月の黒田東彦総裁の講演で、予想インフレ率が2%になるまで「量的・質的金融緩和を続ける」と強調した点です。
この発言で、市場関係者は、年内の円相場はこう着状態が続くと予測しています。
円とドルが「買いづらさ」を競って低水準でにらみあう中、ユーロや資源国通貨に買い圧力が向かっています。大手企業製造業の13年度下期の想定為替レートは94円14銭で業績の押し上げ要因に働きます。
今後成長戦略への道筋を着実に描けるかどうかも円相場を左右しそうです。
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