2009年5月12日火曜日

中国で偽1万円札

 この新たに発見された偽1万円札は、中国の東北部の北朝鮮の国境に近い丹東や延吉などの組織が作成したものと見られています。中国国内などで、流通していることが、5月5日の日米外交筋の情報で明らかになりました。ニセモノと判別された1万円札は、最新の「E号券」と呼ばれるもので、表面に福沢諭吉の肖像があり、裏面に平等院鳳凰堂の鳳凰像が描かれたものです。偽札のレベルは非常に高いようです。偽造防止のため、1万円札の中央の円に福沢諭吉の肖像が出る「透かし」技術や超細密画線を採用しています。特殊インキで角度を変えると画像の色や模様が変わる技術も導入しました。
 しかし、今回の偽札には「透かし」があり、マイクロ文字や、傾けると左右の余白部に半透明の模様が浮かび上がるパールインキも模倣しており、精巧なつくりとなっています。
 偽札と判明したのは、表面左下にある銀色のホログラムの微妙な違いによるそうです。本物は見る角度で、「10000」の数字と「桜」と「日」の文字が写し出されますが、偽札は「桜」と「日」の形状が少し粗いそうです。これは、わたしも自分の1万円札で試してみましたが、これを真似できるとしたら、凄い技術です。桜は、いくつかの花びらがあり、日は日立のマークのような日です。また、本物は特殊な光線を当てるとインクが反応する細工がありますが、偽札は反応する色が1色少ないそうです。これは、素人には、無理です。ホログラムだけは、今後、良く見てみようと思います。
 この偽札は、「日本で使用する目的ではなく、他国の紙幣への交換用ではないか」と見られています。しかし、油断は禁物です。自信をつけるとこういった組織は、日本に持ち込みます。また、紙幣鑑別機メーカーの社長によると、「裏面はほぼ完璧で、さらに今は精巧な物が出来ている可能性がある」と語っています。
 今年の3月7日にもフィリピンで精巧な1万円札が出回っていることが分かりました。このときも、日本国内で出回ったという情報はないが、仮に日本国内で使用されても判別は難しいと言われていました。関係者によれば、本物との違いは、目の不自由な人のための凹凸がなかったということでした。
 フィリピンで発見されたものと、今回、日米会議で取り上げられたものとが、同一かどうか分かりませんが、海外出張の多いわたしなどは、脅威です。中国政府などに申し入れて、厳罰に処してほしいものですが、この点については、報道されていません。以前は、米ドル札の偽札がもっとも多かったのですが、アメリカ政府の徹底した摘発で、偽造対象を国際警察力の弱い日本にターゲットを変えてきたようです。しかし、これは困ったものです。銀行やホテルで円を中国の人民元に換えてくれなくなります。あらためて、新札を作らないといけないでしょうが、いずれにしろ中国政府に厳重に申し入れを行うべきです。この点は、中国の警察力はしっかりしています。動けば、確実に探し出します。こういうことからも、中国とは、仲良くやるべきです。
 この偽札事件、どうなるのでしょう。ここまで、技術があると、5千円札、千円札の偽札も出て来そうです。テレビでは、取り上げていないようですが、是非、追及してほしいものです。

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