吉田さんがえらいのは、20数社のスポンサーを得ていましたが、どれも最低限の用具や製品提供のみでした。旅費は、地元鳥取県で電気関係の会社員をしながら貯めた400万円を充てたといいます。中国では5元(80円)の安宿に泊まり、旅費が底をつけば、現地で働いたといいます。5元の宿がどういうところか、想像するにぞっとします。
彼が牽いたリヤカーを提供した「ナガノ」(静岡県)も、「リヤカーを供与しましたが、資金提供など一切していません」といいます。こう突き放さずに少しぐらいカンパをしてあげてもよかったと思います。
吉田さんが得たものは何でしょうか。疲れ切った旅の途中、「洗面器のお湯で足を洗えといってくれたオバサン」や「代金は受け取れねえと支払いを断る食堂のおじさん」の優しさだったといいます。
これから再就職先探しという過酷な現実が待っていますが、こういうバイタリテイのある人は、一緒に働きたいという経営者もいるでしょう。10年後か、20年後にどういう道を歩かれているか、酒でも飲みながらお聞きしたいものです。
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