2013年5月23日木曜日

日銀法の改正

 
日銀法を改正すべきかどうかが、論議されています。維新とみんなの改正案では、政府と日銀が物価変動目標や達成時期に関する政策協定を締結すると明記しています。さらに、総裁ら役員が目標を達成できないなど「役員たるに適しないと認めるとき」には、内閣は衆参両院の同意を得た上で解任できるとしています。


 現行法が国会同意人事で任命できる以上、同じ手続きで解任できるのは法理論から当然であり、その規定がない現行の日銀法はおかしいと指摘されています。

 高橋洋一氏は、「1990年当時の金融引き締めは政策ミスだ。株や土地などの資産株価は上昇していたが、一般物価は13%程度の上昇率だったので、仮に今のようなインフレ目標2%があれば金融引き締めをしなかったはずだ。日銀は、当時の金融引き締めを正当化しようとして汲々としていた。

 日銀がマネーストック(通貨残高)を管理できるかどうか、岩田現副総裁は管理できる、当時日銀の 翁邦雄氏はできない、と主張していた。結果は短期的にはできないが、長期的にはできると落ち着いた。岩田氏も短期的にできるはずないと述べていたので、本来は岩田氏の完勝だが、日銀の巧みな世論誘導であたかも争論が引き分けに終わったかのような印象だった」と言います。

 また、高橋氏は、「物価の番人である日銀が、マネーストックを管理できないのはおかしい。

 1990年当時の金融引き締めは今でも政策ミスと日銀は認めていない。これを正しいとしているので、その後のマネーストックを低水準に維持してきたのも正しいと言い張り、失われた20年の原因も作った」と手厳しく批判しています。

 きちんとした制度にしないと、組織は自己保身に走り、腐ってしまいます。日銀は、「日銀論理」で保身に精いっぱいです。高橋氏は、「日銀理論」を粉砕するためにも、日銀法改正が必要だと主張していますが、これは一般的な論理から言えば当然といえば当然の論理ですが、そうさせないところに今日の日本の問題もあるのでしょう。

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