中国の景気刺激策は、国家発展改革委員会が立案しています。かれらが偉いのは、こういった計画を昨年の11月に立てていることです。そして、多くが実行されています。これに比べて、日本の場合は、これらの施策を誰が立てているのか、国民からはまったく見えません。民主党が政権をとれば、中国の国家発展改革委員会と同様の企画力もあり、統制力、遂行力のある組織を作ってほしいものです。
まず、今年の5月のゴールデンウイークですが、中国も例年は1週間ほど休みがあったのですが、5月1日~3日の3日間としました。これは、海外旅行を抑え、国内旅行にシフトさせ、お金を国内に落とさせるためです。前に上海浦東空港の閑散を書きましたが、海外旅行を取り止め国内旅行にしています。したがって、浦東空港の閑散などは当然のことだったわけです。今後も長期の連休は、作らない方針です。
4月末までに低価格住宅を21万4000戸建設しました。四川大地震の被災地にも多く建てられました。中国には、官僚を対象とした官舎はありますが、一般市民を対象とした府営、都営、市営住宅などはありません。そのために国からお金を借りてでも建築しなければなりません。このために安い価格の住宅を造り、供給したのです。
高速道路は、445kmが完成しました。農業道路も2万kmが完成しています。そのほか、空港ターミナルの拡張や、ハルピンー大連、武漢―広州、南寧―広州などの鉄道整備を進めています。
中国政府は、約4兆元(約55兆円)のうち、1兆1800億元を中央政府が負担しますが、すでに2300億元を支出しています。中国政府の大規模な公共投資によって中国の経済は、真っ先に底入れしそうな気配です。それに比べると、日本政府の景気刺激策は、何か焦点が定まりませんし、効果も見えません。参考にすべきところは、参考にすべきでしょう。今更、鉄道建設や道路建設を見習えとは言いませんが、どうすれば、経済効果があがるかについて、もっと真剣に検討し、討議してほしいものです。100年に1回の不況というならば、日夜の検討に疲れて、亡くなる官僚が出て来ても不思議ではありません。ところが、日本の官僚は、麻生政権のバラマキに便乗して、一生懸命に天下り先のハコモノを作っています。情けないかぎりです。世直しが必要です。昔、国会前をデモしましたが、今の連合はそういう旗振りを行いません。労働貴族化しています。どこでおかしくなったのでしょう?
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