中国紙によると、南米のベネズエラで、中国の技術によって生産された携帯端末の売れ行きが好調だそうです。5月9日に発売したところ、出荷された1万台はすぐに完売し、13日に急遽1万台を追加で出荷されることになりました。この良く売れる秘密は、極端に安く設定された販売価格とチャベス大統領が自ら宣伝役を買って出るなどベネズエラ政府の全面的なバックアップにあるようです。
チャベス大統領は、10日に出演したテレビ番組の中で、「母の日の祝い」としてこの携帯端末を母親に贈ることを明らかにしました。その上で「この電話には衛星の探知を受けない」と説明しました。「これからは、キューバのフィデル・カストロ前(国家評議会)議長と電話するときに米国の衛星が私たちの通話内容を盗聴出来なくなるだろう」と絶賛しました。
携帯端末は、中国の華為技術とベネズエラの国営電信会社が、2007年に共同出資で設立した工場で生産しました。カメラ、インターネット、ラジオ、懐中電灯などの機能がついており、定価はわずか約 14ドル(約1300円)です。中国国内では同様の製品価格は、5倍します。信じられないくらいに安い価格です。
華為はなぜ、海外でこんなに安い製品を作れるのでしょうか。このニュースを見た多くの北京市民は「採算が取れるはずがない。ベネズエラとの関係を重視する中国政府が損失を補填しているのでは」との感想を漏らしています。ここからは、わたしの推測ですが、中国は資源国との国交を大事にしています。ベネズエラは産油国です。日本もかなり購入していますが、中国は政治的にも結びつこうとしています。ベネズエラは、南米にありながら、アメリカとの仲が悪い国です。中国政府としては、ODA絡みで携帯端末をベネズエラ国民に安く渡そうと考えているのでしょう。その結果、ベネズエラ国民は、アジアの雄、中国に親しみと頼りがいを感じるでしょう。中国の海外に対する施策は、ちゃくちゃくと打たれています。日本の外交官は、何をやっているのでしょう。高級ワインを飲み、高級車を乗り回し、お金ばかりを湯水のごとく遣っている感じがしています。このあたりには、大使館も不必要でしょう。大使館も1年間の活動をきちんと国民に報告すべきだと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿