2013年9月29日日曜日

危ういアメリカの核廃絶

 米映画監督のオリバー・ストーン氏は810日、オバマ米大統領による「核なき世界」構想や米ロ間の核軍縮交渉、日本への原爆投下に対する米国による「公式謝罪」の可能性などについて見解を語りました。

 「プラハでの演説でオバマ氏は、核廃絶のプロセスについて『米国は最後の廃棄国』という趣旨の発言をしている。私はそれを指導力とは呼ばない。2008年の大統領選でオバマ氏は透明性を重視する姿勢を見せたが、今は180度違う」

 「オバマ氏は今、非民主的なプロセスを経て絶大な権限を与えられている」

 「米国の進歩主義者は皆、オバマ氏に失望している。大企業、メディア、学界、そしてウォール街は皆、米国という名の『帝国』を建設する側にいる」

 「彼らを『産軍・国際安保複合体』と呼んでいる。彼らは静かに、『革命』を進行させている。それは政府による国民に対する(公権力の強化という)革命だ」

 「大統領による広島・長崎訪問、原爆投下に対する米国の公式謝罪、米国による核戦力の完全放棄は、少なくともオバマ氏の行動からはそれらを裏付けるものは見て取れない。ミサイル防衛システムも、実態は米国による『核の第一波攻撃』を容易にするためのもの。だからロシアは強行に反対している」

 「第2次世界大戦について、日本には『アジアを欧米植民地主義から解放した』とする歴史観もあると思うが、実際には英仏の『帝国主義』を模倣した側面もある」

 オリバー・ストーン氏は、米国の見識を代表しているが、多くのひとが、かれとは違う考え方を持っています。われわれは、原発の汚染水でパニックっていますが、地球には何千発という核兵器があることを忘れてはなりません。核を持つ国は、無邪気に遊んでいるこどもたちの命を一瞬にして奪ってしまう危険性を持つ国なのです。残念なことは、かれらが道徳上もまったく高いところにないことです。

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