2012年12月4日火曜日

宮田重樹氏の「死ぬまで寝たきりにならない体をつくる」(17)


      (昨日からの続きです)

靴については、年を重ねてからは何よりも「歩きやすさ」を重視して選ぶことが大切です。
◎――5本指靴下か裸足がベスト
靴下選びは転倒と予防する際には非常に重要です。

転倒を予防する観点からは足元の安定性が重要になりますから、足指が広げられて地面を広く捉えることができ、体を安定的に支えられる靴下を選ぶべきです。
いっそのこと靴下は履かず、できるかぎり裸足で生活することも、転倒予防の観点からは望ましいと言えるでしょう。
高齢者が転倒する場所は、家の中が一番多く、全体の75%を占めています。
段差をすべて取り払ってバリアフリーにしてしまうと、日常生活で足を持ち上げる機械が少なくなり、「すり足」が習慣になって足腰の筋力が衰えてしまいます。

家庭内の段差などの「バリア(障害)」こそが、高齢者の足腰を鍛えている面もあるのです。
高齢者の場合、日頃から運動をしていないと、重心が後方に偏る「かかと荷重」になってしまうことがほとんどです。

背中が曲がって前傾姿勢になると、バランスを取るために下腹の辺りが前に突き出され、立ったときの重心が背中側に偏る状態のことです。
この「かかと荷重」の状態になると、後ずさりをしたときに後ろ向きに転倒しやすくなるのです。

体重を片足でしっかり支えられなくなって、すぐに次の足を繰り出すので歩幅も狭くなりますから、全体的に歩行時のバランスが悪く、転倒しやすい状態になるのです。

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