2012年7月22日日曜日

有機ELテレビは収益化に壁

 パナソニックとソニーが次世代のテレビ技術とされる有機EL(エレクトロ・ルミネセンス)の技術開発で提携交渉に入ったことがニュースで流れました。

より薄く高画質な有機ELテレビは、“ポスト液晶”と期待されており、韓国サムソン電子やLG電子が年内にも発売する計画です。ただ初期投資が必要なため、価格はサムソンの55型で75万円以上と、液晶テレビに比べ2倍以上に高くなる見込みです。

これに対して液晶テレビは年率で2割程度も価格下落が進むといいます。かつては大型化が難しいとされましたが、70型や80型といった大画面も登場し、商品としては成熟しつつあります。

有機ELは高画質ですが、「当面はテレビ市場をひっくり返すような商品ではない」との指摘もあります。
米ディスプレーサーチによれば、有機ELテレビの世界市場規模は、2015(平成27)年で71億㌦(5700億円)と、液晶の7%程度にすぎません。
ソニーもパナソニックもテレビにしがみ付いていると、どんどん業績は悪くなってゆくでしょう。かれらが、テレビ事業をどう立て直すのか、興味津々です。

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