2013年6月16日日曜日

「アベノミクス」の第3の矢のお粗末

  安倍首相は「アベノミクス」の第3の矢である成長戦略を発表しましたが、お粗末な内容だった。それも小泉政治の残党が考えているのだから当然と言えば当然であると慶大教授の金子勝氏は語っています。

  TPPへの参加を表明して農家の所得を2倍にすると宣言していますが、どうやって農家の所得を2倍にするのでしょうか。農業の大規模化で耕作放棄地をなくすと言っていますが、耕作放棄地は段差のある山間地がほとんどで、これらの畑や田を集めても機械で効率よく耕作できるはずもありません。比較的容易に出来る水田には、耕作放棄地はほとんどありません。
 
 また、安全ルールもなしにクスリのネット販売を全面解禁するとしていますが、一体これでどう成長するというのでしょうか。ネット販売が解禁されたからといってクスリの服用が2倍、3倍に増えるわけではない。地方の薬屋さんの雇用が失われる代わりに、楽天が儲かるだけではないのかと金子教授は、叫んでいます。
 
 さらに、電力投資で30兆円を狙うといいますが、自民党は電力会社と癒着して原発を推進してきた既得権益のカタマリである。おかげで、「発送電分離」を進めるための電気事業法改正法案が今国会で成立するかどうかも不透明な状況です。どうやって30兆円も新規に投資できるのかと金子氏は、痛烈です。

第3の矢が、あまりにもお粗末なためだけではありませんが、株の暴落を招いています。

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