2013年5月2日木曜日

乱世を生きるということ(1)~五木寛之/宮城谷昌光


 
  五木寛之と宮城谷昌光が乱世を生きるということで、13年2月号の文藝春秋で対談していました。

 
  ここで、英雄を求める民衆の熱望が弱いということは、もうこの先は上昇に転じるしかない、という地点まで十分に下降していない、底を打っていないということではないでしょうか、と書かれています。すなわち、庶民は、今が底ではなく、まだまだ落ちると見ているわけです。

  後漢では、高級官僚になるためには、学力より、親に孝行をつくしたかどうかを重視していたそうです。「孝」という儒教道徳で、社会を統べようとしたわけです。そして、その後漢王朝が崩壊しきった大乱世に曹操や劉備のようなリーダーが現れたわけです。日本は、今、大乱世なのにそういう偉人が現れないことは、非常に不幸だと語っています。多くのひとが、そこまで落ちていないと思っているわけです。

0 件のコメント: