2013年4月3日水曜日

TPPで日本を追い込む米国の罠

 
3月23日の日刊ゲンダイに高野孟氏がTPPについて、興味深い意見を述べていました。高野氏が注目したのは、民主党の松本剛明元外相の質問でした。

「事前協議で相当の妥協を強いられる懸念だ。共同声明の第2段落で『日本には一定の農産品、米国には一定の工業品』のセンシティビティー(微妙な点)があることを米国に認めさせたので、コメなどについて最初から『すべての関税撤廃を約束』することは回避されたと安部首相は説明している。

だが、第3段落では、米国の関心項目である『自動車部門や保険部門など懸案事項』について引き続き日米の事前協議を続ける、とされている。

 ということは、これから米議会が日本の交渉参加を認めるかどうかの審議が90日間かけて行われるのと並行して、米側の関心項目についての事前協議が進み、それについて日本が妥協しなければ交渉参加を認めないぞ、という圧力が強まるということである。他方、日本はその事前協議のテーブルにコメなどの問題を載せていない。

案の定、米議会は『日米間の未決の貿易障壁を解決するという約束を日本は果たしていない』(下院歳入委員長)、『TPPで閉鎖的な日本の自動車市場を変革できるとは想像できない』(同委員会民主党筆頭理事)などと声明を出し、業界は『現時点での日本の交渉参加に反対』(米国自動車政策評議会会長)と言っている。

政府も「日米事前協議でなすべき重要な仕事が残っており、その進展に応じて議会や業界と(日本の参加の是非について)協議を続ける」(米通商代表部代表代行)と声明している。政府・議会・業界一体となって、日本がTPP参加を承認してほしいのなら自動車などで事前に屈服するしかないぞ、というところに追い込もうとしているように見える。

自民党のTPP慎重派も「事前に自動車で譲歩してしまえば、交渉入りの前にカードを失う。農産物が交渉入りしてから俎上に載せられた時に米国は知らんぷりするじゃないか」と不安を口にする。前のめり姿勢の安部首相は見事に米国の罠にはまったのではないか。

と高野氏は述べているが、米国の罠は、もともとミエミエで、これにかかったとすれば、安部首相は、やはり甘ちゃん野郎と言わざるを得ない。

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