2012年10月27日土曜日

原田泰氏の震災復興欺瞞の構図(36)


昨日からの続きです。
植民地との類似性
「日本は日清・日露の戦争で勝利し、アジアの強国となり、ヨーロッパ並みの植民地を有する帝国となった。
その後どうなったのか。多くの指導者が、戦争に勝って植民地を得たからこそ、日本は強国に、豊かになれたと考えた。朝鮮と台湾に加えて満州を実質的に植民地化した。しかし、実は植民地経営は持ち出しだった。当時、満州で得られたのは大豆と質の悪い石炭しかなかった。満州国が経済的に発展したのは事実だが、それは日本からの投資があったからだ。

日本を豊かにするために植民地が必要だと言って戦争をしたのに、持ち出しであったとは嘘をついていたことになる」
無知な国民は騙され、植民地を維持するために実に多くの血と命が流されました。そして、メデイアは、無力です。それなのに影響力が大きいという困った状況にあります。メデイアは判断力を養ってほしいものです。少なくとも誰の発言は正しいか、正しくないかの判断力は持ってほしいものです。

「日本全体では少しも利益がないのに、特定の人々には利益がある。その利益を守ることによって、日本全体の利益をないがしろにしていく。ナショナリズムが利権になるとき、国家は危うくなる。

原発に関する国家戦略は、おそらく昔にはあったのだろうが、やがて地元自治体と電力会社という周辺によって決定されるようになってくる。戦争という国家のもっとも基本的な決定が、出先の関東軍によって決められてしまったのとよく似ている。

日本はイタリアに次ぐ世界で第2の脱原発国家になる。原子力という国策が、国家によってではなく、地元の意向で決定されるのはおかしいという人もいる。最初の原発はともかく、原発の増殖は地元と電力会社の都合で決まったことではなかっただろうか
増殖が周辺で決まったことなら、その停止が周辺で決まっても何もおかしくない」

0 件のコメント: