2012年10月12日金曜日

原田泰氏の震災復興欺瞞の構図(26)


 昨日からの続きです。
個人への公的援助は問題か
「『2000年鳥取県西部地震について』において、当時の片山善博鳥取県知事が国の反対を押し切り、県独自の施策として住宅再建に300万円の支援金を支給し、大きな反響を呼んだ。鳥取県では300万円の住宅復興補助事業を実施した結果、仮設住宅の建設は20戸で済み、(コミュニテイから切り離された結果起こるとされる)自殺や孤独死はゼロであった。

被災者個人への公的支援が、もっとも迅速で安上がりで効果的な支援策になるということである。鳥取県西部地震で、全半壊2888棟の住宅再建に300万円の支援金を支給したら仮設住宅が20戸で住んだというのは、個人を援助した方が安上がりであることを示している。

巨額の財政経費をどのように調達すべきかには一般的原則がある。恒常的な経費であれば恒常的な税収で賄わなければならないが、一時的な経費であれば国債で賄ってもかまわないというのが、財政資金調達の原則である。

東日本大震災ほどの規模の震災が仮に16年に一度来るとして(東日本大震災は、1995年の阪神淡路大地震の16年後に発生した)、その復興費は4兆円またはその倍の8兆円であるなら、年にすれば5000億円である。この程度の金額のために、わざわざ増税する必要はない。

増税を望む人は、どうしても巨額の資本ストックが毀壊し、莫大な復興予算が必要だと言い募る。増税を唱える人は、無駄に税金を使いたいのである」
まさにそのとおりです。このことをマスコミは国民に伝えません。正しい報道姿勢をとってほしいものです。

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