2011年1月14日金曜日

菅氏の迷走発言(2)

 さらに、『いまや、“一兵卒”の小沢氏をめぐる菅首相のヒステリックな対応は異常です。この国のトップの精神状態はマトモなのかと、本気で心配しています。行政府のトップの首相が、司法にまかせるべき小沢氏の問題をことさら騒ぎ立て、ついには小沢氏の出処進退にまで介入してきた。小沢氏は有権者に選ばれた立法府の一員です。菅首相の頭の中は三権分立の原則すら理解できなくなっているのです』と書いています。

 01年まで民主党事務局長として、小沢合流以前の内部事情を見てきた政治アナリストの伊藤惇夫氏はこうも言っています。

 「小沢氏が加勢する前の民主党は、選挙は常に風にまかせ。偏差値エリートで自己出張の激しい議員ばかりで結束力はゼロ。まとめ役もいなくて、党内運営は学級崩壊状態でした。そこに、“体育会系”のノリで統制システムを持ち込み、常にグチャグチャだった民主党に一本、芯を入れたのが、小沢氏の最大の功績です」。

 さらに、「いま、民主党が小沢氏を失えば、自民党に愛想を尽かして民主支持に回った保守層がゴッソリ離れていくだけではありません。残された政治経験の薄い偏差値のエリート集団では、政治運営など不可能です。この国の政治は間違いなく大混乱に陥ってしまいます」。

 小沢氏を切り捨てれば、政権に残るのは幼稚園児のような未熟な集団のみです。よくいっても青二才です。

 「小沢追放」の大口を叩く前に、菅氏は地方選の一つくらい自力で勝ってみせろよと、政権交代を応援してきたマトモな庶民はそう思っているのだとも書いています。
BSキャスターで政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、菅氏と小沢氏の会談で、こう言っています。
「小沢さんは自分のことや国内の問題だけではなく、もっと大きな理念の話をしました。菅さんとは次元が違いすぎて話が噛み合わない、言葉が通じないので仕方がない。こんな割り切りと達観の境地にいるのかなと感じました。

 小沢嫌いの新聞はやたらと「小沢が追い詰められた」と書いていますが、小沢氏の受け止め方が違うようです。「コイツはしょうがない」と菅氏にサジを投げたのです。小沢氏にはまだいくつもの“逆襲シナリオ”があるようです。

 まずは、いくら菅が吠えても無視するシナリオ。
「仙谷さんは、『出処進退は過去の例を参照しながら』と言っていますが、そもそも検察審査会による『強制起訴』は過去に例がないのです。今回は、『裁判で白黒ハッキリさせろ』という意味での強制起訴です。それで離党や議員辞職を迫るのはムリがある。勧告決議には高いハードルがあるし、小沢氏も動かないでしょう。

 小沢邸で行われた元日の新年会には、120人の国会議員が集りました。
菅サイドは、一兵卒の小沢の元にこれだけの人数が集ったことに焦りまくっているようです。
“ウルトラC“の切れ札もあります。ズバリ、小沢の単独離党です。
「小沢氏が離党すれば、菅首相は何にも手出しできなくなる。グループの結束が固ければ、党の外から仲間の議員たちに指令を出せる。彼らが行動を起こせば、『内閣不信任案』も通る。

 小沢氏は党外からフリーハンドを操りながら、裁判で無罪になった後、民主党に戻ればいいのです」。選挙で揺さぶる“奥の手”シナリオもあります。地方選挙で連戦連敗の菅-岡田執行部、13日の党大会で血祭りにあげられるに間違いない。小沢氏の強みは地方組織と民主党の最大の応援団「連合」を押さえていることです。両者がタッグを組んでノロシをあげれば菅執行部はグラグラになるでしょう。

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