2008年7月9日水曜日

エスカレーターのどちらに立つか

 ご存知のように東京では、エスカレーターは左側に立ち、右側を開けます。念入りに「左側に立って下さい」と書いてあります。成田空港の歩く歩道もそうです。ところが、大阪は、逆です。右側に立ち、左側を空けます。香港に行くと、大阪と同じで、右側に立ちます。東京流に左側に立つと知人などに笑われます。それでは、どちらが正解でしょう。
 日本で「どちらに立って下さい」と初めてアナウンスしたのは、1970年の大阪万博のときです。海外からのお客が多いことにも配慮し、国際的に主流の右側に立つように案内しました。ロンドン、ワシントン、ボストン、ソール、モスクワなども右側立ちです。左側立ちは、シンガポール、オーストラリア、ニュージランドなど少数派です。
 本来、エスカレーターは、歩いたり、走ったりしてはいけません。その振動で、安全装置が働くことがありますし、危険だからです。実際に事故も起こっています。安全基準では、ステップで立ち止まって利用することになっています。このために歩かないようにステップは、階段の1段よりも高く作られています。
 大阪万博では、大勢の人が先を争いました。このため、危険なので、歩く人は、左。立つ人は右としました。わたしは、右利きですので、右側に立ち、右手で手すりを持つ方が安定します。それが、いつ東京は、逆になったのでしょう。ある人は、「東京は首都なので、大阪の真似をしたくなかったのだろう」と言います。右側を空けているのは、車は追い越し車線が右なので、車に合わせたという人もいます。エスカレーターでの事故も多いことからエスカレーターでは歩行禁止を呼びかけているところもあります。こういうところでは、右も左も関係ありません。登りの追い越しは、まだしも、下りの追い越しは、危険です。
 最後にエスカレーターの日というのがあります。3月8日です。1914年に大正博覧会で初めて設置されたときの記念日だそうです。このエスカレーターという表記は、広辞苑に合わせましたが、JISでは、エスカレータです。

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