2010年8月5日木曜日

強気の韓国・弱気の日本

 この見出しは、昨年9月14日の日経新聞の『経営の視点』で書かれていたものです。1月に開かれたアメリカの冬期家電見本市「CES」では、出展社も来場者も減ったのに、ドイツのベルリンで開かれた欧州最大の家電見本市「IFA」では、2割増えたそうです。欧州の家電市場の底堅さが窺えたと書いています。そして、この見本市には、韓国からは経営者が大挙出かけてゆき、講演その他にも積極的だったそうです。日本企業は、現地法人に任せっきりだったそうです。

 液晶テレビというと日本の牙城のように思いますが、韓国メーカーは液晶テレビのバックライトにいち早く、LEDを使い、欧州のテレビ市場では、サムスンがトップで、2位がLG電子、これをソニー、蘭フィリップス、パナソニックが追いかけているという構図です。

 強気の韓国と弱気の日本が、経済外交にも表れ、韓国は欧州連合(EU)と自由貿易協定(FTA)をわずか2年2カ月で締結しました。これが、どういう影響を与えるかといいますと、EUは薄型テレビに14%、自動車に10%の輸入関税をかけており、FTAでこれが撤廃されると、日本は韓国との間に大きなハンディキャップを背負うことになります。14%という数字は、もう勝負になりません。これは外交の問題であり、日本の経済の存続を懸けてFTA交渉をやらねばなりません。今の日本は、ひとりひとりが、どうも真剣にやっていないように思います。国民全員が胸に手をおいて、ひとりひとりが何をやらねばならないかを考えたいものです。ぜひ今一度、日本から陽をあげましょう。

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