2013年2月7日木曜日

藤巻健史の日本大沈没(23)

   再分配というのは、ボピュリズム政治家が票を獲得するための商売道具に過ぎないのではないか。

イギリス元首相マーガレット・サッチャーの生涯を描いた映画「マーガレット・サッチャー」が大変好評だったそうです。

彼女は英国を社会主義国家から資本主義国家にみるみるうちに変えていきました。藤巻氏は、「一人のリーダーの力でここまで国は変わるものなのか」と、藤巻氏は感動したそうです。

渡部亮の『英国の復活 日本の挫折』(ダイヤモンド社)も参考になります。

一時期『老大国』とか『病める大国』と言われた英米両国が、どうしてこのような変貌を遂げることができたかを振り返ってみると、次の2つの点を指摘できるといいます。

第1点は、所得税率やキャピタルゲイン税率を引き下げて、労働意欲や投資意欲を高める政策を講じたことです。

第2は、株主がROE(自己資本利益率)を高める経営を企業側に迫ったことです。

英国では安全保障、教育、弱者への医療など最低限の社会保障に限定されてきました。英国のように、最小限の社会福祉にとどめていた国の方が、手厚い福祉を供給する国より民間経済の勢いが強いといいます。

国家予算の歳出と歳入のバランスが図られますから、社会保障費はかなりカットされます。

いまの44兆円の赤字を所得税のみで埋めようとすると、税率を3倍以上に上げなくてはなりませんから、当然消費税に頼らざるを得ません。こうなると社会保障を手厚く受けている人を含め、日本国民全員が社会保障のレベルを真剣に考えざるを得なくなります。高福祉は高消費税率でしか達成できないのです。

2013年2月6日水曜日

藤巻健史の日本大沈没(22)

 カルロス・ゴーン社長の20123月期の役員報酬は、98700万円だったそうです。トヨタ自動車は取締役27名に97200万円支払ったといいます。

米国の社長に社用車はありません。モルガンの会長など、背広にスニーカー、ナップサックで電車通勤をしていると聞いたことがあります。藤巻氏がソロス・ファンドのアドバイザーになったとき、社用車を要求したら、「ソロスやドラッケンミラーにも社用車がないのに、君は要求するのか?」と言われて、しゅんとなったことがあるそうです。


財政破綻が起きれば、公的保障に頼っている、いまの健康保険制度は崩壊します。

優秀なスポーツ選手が海外に流出するワケ

CBSスポーツというウエブページ(http://www.cbssports.com/mlb/salaries/top50)によると、2012年のアメリカ大リーグの年棒(ベースサラリー)第1位はヤンキースのアレックス・ロドリゲスで2900万ドル(約23億円)、マリナーズのイチローは22位で1700万ドル(13億6000万円)だそうです。

一方、日本のプロ野球の選手の給料といえば、「プロ野球データFreak」というウエブページ
(http://baseball-data.com/ranking-salary/all/)によると、1位の中日・岩瀬仁紀が4億5000万円。大リーガーとはえらい差です。

アメリカの年金制度は自分で積み立てたものを自分でもらうという「確定拠出」型だ。
 日本のような「若い人が高齢者を支える」仕組みは、少子化を考えると、いずれは維持できなくなります。

2012529日に決まった「知的財産推進計画2012」では、「サラリーマンが仕事で発明した対価として企業が支払う額について、政府が指針をつくることを含めて検討するのが柱」だそうです。発明の対価が労働市場で決まらず、政府の指針で決まるのもおかしなものです。

社会福祉とは財政学上、所得の再分配です。日本の場合は歳出の4割を占めているわけですが、この分が毎年、歳入不足になっています。その結果、所得の再分配は必要だとういことで、子、孫、ひ孫から借金をしているわけです。借金を返すのは彼らです。それを政府が堂々とやっていていいの?という話でもあります。