2011年7月29日金曜日

予知失敗の地震学者らを起訴

 マグニチュード(M)6.3の地震で309人が死亡、6万以上が被災した20094月のイタリア中部地震で、最大被災地ラクイラの地裁予審判事は525日、同国防災庁付属の委員会が事前に大地震の兆候がないと判断したことが被害拡大につながったとして、過失致死傷の罪で委員会メンバーの学者ら7人を起訴しました。

地震予知の失敗で刑事責任が問われるのは世界的にも異例ですが、初公判は920日に開かれます。

検察庁によると、専門家や防災庁幹部で構成される同委員会は、群発地震が続いていた中部の状況について、09331日にラクイラで開いた会議の後、大地震に結び付く可能性は低いと報告しました。これに安心して避難しなかった多くの住民が、6日後に起きた中部地震で死傷しました。被告側の弁護士は「不起訴は確実だと思っていたので信じられない。われわれの立場を主張していく」とコメントしました。果たしてどうなるのでしょう。地震は予知できないというのが、本当のことでしょう。

2011年7月28日木曜日

原発への海水注入停止の指示(2)

 事故収束にあたる2700人の作業員を束ねる吉田昌郎所長(56)とは、どんな人物なのでしょうか。「やってられんわ」。4月上旬、1号機の格納容器が水素爆発するのを防ぐためテレビ会議で本店から窒素ガス注入を指示された時、吉田所長は関西弁でそう声を荒げたといいます。「そんな危険なこと、作業員にさせられるか」。翌日には抗議の意味を含めてサングラス姿でテレビ会議に現れ、役員たちを驚かせたといいます。

身長180㌢で学生時代はボート部に所属し、社内の評価は「豪快」「親分肌」でとおっています。免震重要棟の廊下で眠れる作業員に「もう帰れ」と声をかける一方、作業を急がせる本店に「作業員の被曝量をどう考えるのか」と反論することもあったようです。

「発電所のことは自分が一番知っているという自負があるのだろう。それが頑固に見える」と元同僚が話しています。吉田氏の福島第1原発の勤務は、4回目でした。

「東電のある幹部は、事故が今の状況で済んでいるのは吉田の存在も大きい」とかばっていました。

武藤栄副社長は「(真水から)海水への切り替えで再臨界になる可能性が増えることは全くない」と語り、首相の懸念が的外れだったことも示唆しました。

菅直人首相は、東京電力福島第1原発1号機への海水注入が一時中断した問題をめぐり、中断を指示していないと強調しました。しかし、海江田万里経済産業相は過去の国会答弁で首相が関知していたことをほのめかしています。一方、原子力安全委員会の斑目春樹委員長は523日の会見で「(中断で)原子炉の状態は悪化する」と発言。55分の間の中断をめぐる「迷走」が続いていました。

東電は午後74分から、「試験注入」を初め、725分に停止、再開は820分だった。

 政府の発表が混乱する因として、官邸内での発言をまとめた記録が残っていないことが挙げられます。

果たして、海水注入が中断された「空白の55分」は原子炉にどのような影響を与えたのか。斑目氏は23日、安全委員会の会見で「注水が中断したら悪い方向に行くことは確かだ」と強調しました。しかし、吉田所長は、注水を中断していなかったのです。さすがは、東電のエリートです。