2010年12月31日金曜日

一分間勉強法(19)

赤・・・最重要で、常に持ち歩き、繰り返し見て暗記する必要があるもの(毎日復習)

緑・・・覚えておくべき重要なもの(1週間に1回復習)

黄・・・直近では必要ではないが、覚えておいたほうがいいもの(一ヶ月に一回復習)

青・・・直近では必要っではないが、持っておいたほうがいいもの(1年一回復習)

いつも「赤のクリアファイル」だけを持ち歩きます。

そうすれば、「常に最重要のものだけを復習できる状態」にできます。

最重要の60冊を復習するのに、なんと11秒×60冊で、たった1分しかかかりません。

それを何度も何度も復習するのです。

ここまですれば、今、もっとも必要で最重要な60冊分の情報を、11秒、1分間で60冊分、毎回、何回も、復習できるのです。

本を読んだ後にも、本を4種類に分けておいて、4色の付箋を貼ります。

赤・・・人生の100冊といっていいくらい大切な本。何度もよみ返したいもの

緑・・・結構いい本だった。何度かよみ返したい本

黄・・・参考文献として、いつかよみ返すかもしれない本

青・・・もう2度とよまないであろう本

「赤の分類の本」を選ぶときの基準は、「人生で100冊しかよんではいけない。それを残して捨てなければいけない。そう言われたときに残したい本はどれか?」という基準で、それだけの覚悟で厳しく厳選します。

2010年12月30日木曜日

一分間勉強法(18)

さらに「カラー・マジック」の速度を「4倍」に上げる方法があります。

1枚のシートの中に、赤・緑・黄・青の4色がすでに分類してあるもの」を自分で作り、それに青ペンで書き込んでいくと言う方法です。

これぐらいのシートを作って、カラーでプリントアウトするのは簡単でしょう。

 石井氏は、「カラー・マジック・シート」と名づけましたが、無料でダウンロードできます。http://www.Istudy.jp

これで、1秒で1冊分が復習できるようになってしまいます。

まとめますと、

1分間勉強法」とは、

1.〔タイム・マジック〕

時間短縮の魔法を使って、通常160分かかる読書を、11分で勉強する

2.〔カラー・マジック〕

色の魔法を使って、「11秒」=1分間で60冊分の復習ができるようになる

「カラー・マジック・シート」を「A4版のクリアファイル」に入れて整理するというものです。

「クリアファイル」自体も、色分けされたものを4種類用意します。もちろん、赤・緑。黄・青の、4色のクリアファイルです。

重要度順に、4種類のクリアファイルに「カラー・マジック・シート」を入れておくのです。

2010年12月29日水曜日

一分間勉強法(17)

〔今すぐ、しなければならない最重要なこと〕・・・赤

〔しなければならない重要なこと〕・・・緑

〔後まわしにしてもいい重要なこと〕・・・黄色

〔しなくてもいい重要でないこと〕・・・青

赤・・・かならず出題されそうな最重要なもの

緑・・・多く出題される重要なもの

黄・・・たまに出題されるもの

青・・・出題頻度は低いが、覚えておいたほうがよさそうなもの

このように4色の色分けを「重要度順」にすることで、右脳に刷り込むことができるようになるのです。

この紙を何度も見返すのです。

できれば、記憶は夜寝ている間に定着するといわれるので、寝る前にザット見返すのもいいでしょう。

本をリーディングしたあとに、この「4色のA4サイズのルーズリーフ」に、「ページの端を折った部分」だけを見返して、「重要なフレーズ」「役にたちそうなキーワード」を、重要度に応じて分類し、書き留めていくのです。

11分で本をリーディングし、それをまとめた4色のルーズリーフを一枚一秒×4枚=4秒で復習する。

2010年12月28日火曜日

一分間勉強法(16)

そもそもの頭のよさを引き上げるためには、とうしたらいいか?とういうと、「右脳」を意識的に使えるようにするということです。

人間の脳は、左脳と右脳に分かれています。

左脳は言葉・理論をつかさどる。容量は少ない」

「右脳は映像をつかさどる。容量は大きい」

現代人のほとんどの人が左脳ばかりを使っているといわれていますので、容量が大きい右脳を使えるようになることが、あなたの頭の良さを引き上げるには不可欠です。

普段はなるべく「青」で書く。重要なところは「赤」にする。

これだけで、記憶に刻まれやすくなるのです。

石井氏が発明したのは、「すでに色がついている紙に、青ペンで文字を書く」という手法です。

右脳は色に反応するというだけなので、色の数が多すぎたとしても、あまり意味がないのです。

「薄い色の紙に青ペンで文字を書く」

考えたのは、4色のみを使うというやり方です。

使う色は、赤・緑・黄・青(すべて薄いもの)です。

なぜこの4色なのか?というと、市販されていることが多く、入手しやすいから、という理由がひとつです。

2010年12月27日月曜日

一分間勉強法(15)

「エントロピーの増量を、不可逆性の尺度とする」

という文章があった場合、1秒でよもうが、1時間ずっと眺めていようが、意味を感じることができない人には、何にもわからないのです。

「まったく知らない漢字」があるとしたら、それもよめるようにはなりません。

という漢字をそもそも読めなければ、その部分は何も感じるころができないので、飛ばしてリーディングすることになります。

つまり、自分の頭のよさ以上のものは、時間を短縮したとしても、できるようにはならないということです。

「時速150キロのボールを投げてみろ!1年間時間をやるから」と言われても、ほとんどの人にはできません。

ですが、松坂大輔投手のように、すでにできる人の場合は、1秒でできますよね?

「タイム・マジック」は、「すでにあなたができること、すでにあなたが理解できるものの場合は、時間短縮可能。逆に、よむ時間を1分に短縮してもできない」のです。

では、どうしたらリーディングの精度をあげられるか?というと、それは、「根本的にもっている知識量を増やす。それにより、そもそも理解力をあげておく」ということなのです。

リーディング能力を上げるには、基礎体力というか、基礎知識の有無に左右されるのです。

「努力だ、勉強だ。それが天才だ。だれよりも、3倍、4倍、5倍勉強する者、それが天才だ」と野口英世は、語っています。

2010年12月26日日曜日

1分間勉強法(14)

「ワンミニッツ・リーディング」は、手法としてはとても簡単です。できるようになるには、2日間で充分です。週末の土日を利用して行えば、それだけでマスターできます。

より完璧に「ワンミニッツ・リーディング」をマスターするためには、次の方法をオススメいたします。

1.「テンミニッツ・リーディング」

2.「ファイブミニッツ・リーディング」

3.「ワンミニッツ・リーディング」

のセットを13回。

これを3ヶ月間継続すると、「ワンミニッツ・リーディング」をより完璧にすることができるのです。

できるようにならない理由があるとしたら、「できるようになるまでやらないから」です。成功するまでやめなければ、かならず成功できます。

勉強だけではなく、スポーツも仕事も人生も、すべてのものごとが、「できるかできないかではなく、継続してやり続けることができるかできないかの勝負」なのだと思います。

11分のリーディングを身につけ、「タイム・マジック」で1分を長く感じられるようになれば、1分という短時間で、勉強ができるようになります。

この方法には、「弱点」もあるのです。

それを補うための方法が、これからご説明する「カラー・マジック」なのです。

それと同様、1時間かけて覚えられなかったものは、その時間を1分に短縮したとしても、「覚えられないものは、覚えられない」のです。

「どんなに時間をかけても理解できないものは、理解できない」のです。

「ワンミニッツ・リーディング」は、「自分の能力で解決できる部分のみ、最速になる。時間をかけてもできないものは、1分に短縮してもできない」ということなのです。

つまり、「桃太郎」「赤ずきんちゃん」など、一瞬で100%理解できるものであれば、1分に短縮しても内容はわかります。

1時間かけても解けないようなもの、1週間かけても基礎知識がなさすぎて内容がわからないものは、1分に短縮しても、結局はわからないのです。

2010年12月25日土曜日

1分間勉強法(13)

「快楽は一瞬で過ぎ、苦痛が永遠に感じる」

実は、この「左手の甲だけを見る作業」というのは、かなり「苦痛」なのです。

なぜかというと、「本を読んでいるにもかかわらずに、文字を読んではいけないと言われているから」です。

1.「テンミニッツ・リーディング」

2.「ファイブミニッツ・リーディング」

3.「ワンミニッツ・リーディング」

という3段階をなぜ繰り返すのか?というと、「苦痛の3段階のレベル」を感じることができるからです。

10分でよむのと5分でよむのだと、10分でよんだほうが、実は遅くてイライラします。

本来なら10分で本読めたとしてもものすごく遠いはずなのに、10分がとてつもなく遅く、永遠のように感じるのです。

そして、そのイライラの感情をもったまま、「ファイブミニッツ・リーディング」に進みます。

そうすると、10分よりはイライラは解消されますが、「ワンミニッツ・リーディング」のスピードを知ってしまっている以上、5分でもかなりイライラするのです。

当然、慣れてくるとページをめくるスピードよりリーディングで感じ取るスピードのほうが速くなりますから「自分はなんてページをめくるのが遅いんだ」というイライラを持ちながら、よむことになります。そのおかげで、1冊1分でも、とてつもなく長く感じるようになるのです。

「絶対に本を読んではいけない。にもかかわらず、ページをめくり続けるだけの作業」というイライラもプラスされます。

「リーディングをしている最中の1分間は苦痛だが、その直後にリーディングできていたことがわかり、楽しくなる」。

苦痛の1分の後に訪れる、至福の一瞬。これが、「ワンミニッツ・リーディング」ができているという感覚なのです。

2010年12月24日金曜日

1分間勉強法(12)

どのような訓練をすれば、2日という短期間でマスターできるのか?

1.まず「テンミニッツ・リーディング」を行う

2.同じ本で「ファイブミニッツ・リーディング」を行う

3.同じ本で「ワンミニッツ・リーディング」を行う

ただこれだけです。

だいたい1冊に関して、10+5+1分で16分で、1冊を終えます。

4分くらい休憩を取ります。

「リーディング16+休憩4=20分」ですね。

次の本に関しても、この20分の作業を繰り返します。

60分間で3冊連続して作業をしたあたりで疲れますので、ここで30分の「休憩」を取ります。「360+休憩30分=90分」です。

903冊の1セット」を、3セット行うのです。トータルで4時間半ですね。

「本の内容をまとめたりしないんですか?」と思われるかもしれませんが、その作業は、時間のあるときに、「本の端を折った部分だけ」やればいいのです。

2日目の午前中に、この「901セット」を、感覚を思い出すために、1回行います。

午後に、一気に「ワンミニッツ・リーディング」だけを2050冊近く行います。

本当に簡単な訓練ですので、ぜひ2日間、週末の土曜日、日曜日などに時間をとって行いいただければと思います。

2010年12月23日木曜日

1分間勉強法(11)

 「何かこのページには、大切なことが書いてある気がする」。

その際に、「そのページの上の端を三角に折っておく」のです。そして、そのページだけをあとで見返すのです。

右手で本を持ちます。左手の人差し指の腹の部分で、左上の端を触ります。そして、左から右へとページをめくっていきます。

これを最後のページまで繰り返します。

そのときに、どこを見たらいいのか?というと、左腕の手の甲周辺の全体を眺め、視線はほとんど動かしません。

そうすると、「周辺視野」が働いて、ページ全体をリーディングすることができます。

ページ全体を見ようとして、すべてを視界にいれようとするのではなく、左手の手の甲周辺の全体だけを眺めるのです。

そうすると、「周辺視野」を使うことになるので、イヤでもページ全体をリーディングすることができることになります。

そもそも、ページ全体を見ようとすると、ほとんどの人が文字を1文字、1文字見てしまうのです。

ですので、左手の手の甲周辺の全体だけを見るようにすると、文字を読まずにすみ、なおかつページ全体をリーディングすることができます。

「文字が頭に入らなくてもいいのですか?」と思われるかもしれませんが、文字は気にしなくていいのです。

「そうは言っても、どうしても読んでしまう。文字を見てしまう」という人がいるかもしれません。

 あくまでも、「速読の訓練」ではなく、「感じ取る訓練」なのです。

2010年12月22日水曜日

1分間勉強法(10)

[第三段階]

「ワンミニッツ・リーディング」

次も「ファイブミニッツ・リーディングをしたときと同じ本」を使います。

今度は、ページをめくる作業だけに特化して、他を捨てます。

「ファイブミニッツ・リーディング」で行った右ページを1秒、左ページを1秒というプロセスを省くのです。

200ページの本の場合には、「見開き2ページを、1秒でめくる」と仮定すると、100秒で

リーディングができるようになります。

つまり、140秒です。


これだと1分を超えてしまいます。

そこで、ページをめくるスピードを「0.5秒」に縮めるように最速でページをめくります。

すると、半分の50秒でリーディングができるようになります。

これで、1分以内となります。これが最終的な「ワンミニッツ・リーディング」の姿です。

0.5秒で、ただめくって感じ取るだけ」というのが、「究極のノウハウ」

実は「0.5秒でただページをめくるだけ」ということが、ワンミニッツ・リーディングにおいては「究極のノウハウ」なのです。

「めくり方」には重要な手法があるのです。

それは、「右手で本を持って、左手でめくる」というものです。

「脳」と「体」のつながりは、左右逆になっているので、「右脳は左半身」つながって、「左脳は右半身」とつながっています。

なので、右手ではなく、左手でめくったほうが、「右脳が活性化」し、リーディングがよりよくできるのです。

めくる指は、「左手の人差し指」を使います。

実は、本の持ち方の違いで、110秒以上は短縮できます。

2010年12月21日火曜日

1分間勉強法(9)

[第二段階]

「ファイブミニッツ・リーディング」

使用する本は、「テンミニッツ・リーディングをしたときと同じ本」です。

今度は、右のページ全体で「1...」左のページ全体で「2...」ページをめくる作業を「3...」と心の中で唱えます。

  ・ 右のページを1秒でリーディング

左のページを1秒でリーディング

ページをめぐる作業に1

これで、見開き2ページを3秒でこなせるようになります。

200ページの本だと、見開き100ページなので、300秒。

300秒は5分ですので、これで「ファイブミニッツ・リーディング」の完成です。


「ファイブミニッツ・リーディング」だと、文字を理解しようとする作業ができなくなるのです。

これが狙いなので、「文字が追えない、内容がわからない」のが成功なのです。

まず、「本を読むという概念」をきれいさっぱり捨て去ります。

あくまで、「Reading」ではなく、「Leading」のスキルなのです。

なので、「ページをめくるという単純作業をしている。ただ、それだけ」というのが正解の感覚です。

「よし、リーディングをしてやるぞ!」と意気込むのではなく、「ページをめくっているだけだったが、いつのまにか、リーディングをしてしまっていた、無意識で何かを感じた」という感覚になることが大切です。

2010年12月20日月曜日

一分間勉強法(8)

 実際には、次の3段階の訓練で「タイム・マジック」が可能になります。
1.「テンミニツ・リーディング」(10分間でリーディングする)
2.「ファイブミニッツ・リーディング」(5分間でリーディングする)
3.「ワンミニッツ・リーディング」(1分間でリーディングする)

 [第一段階]
「テンミニッツ・リーディング」をマスターしよう
具体的には、見開き2ページの右側1ページを3秒間、左側の1ページを3秒間でリーディングします。
ここで大切なのは、まず、本と読むという概念を捨てることです。
いわゆる「目で文字を追うということをしない」ことが大切です。
その際に大切なのは、「内容を理解しようとしない」ことです。
文字が目に入ってきても、まったく気にしないで、見つめるだけで、他には何にも考えない。

 強いて言えば、
「このページには大切なことが書いてあるのか?ないのか?」
「自分にとって必要なのか?そうでないのか?」
それをリーディングするくらいです。
はじめて会った人の顔を見て、「ん...?」「オッ...」「ドキッ」とするような、感情が動く感覚が、とても近い感覚です。

 右のページを「1…、2…、3…」と心の中で数えてリーディングしたら、今度は左のページを「1…、2…、3…」とリーディングします。
そして左のページと同時に、左手でページをめくります。
そうすると、見開き2ページが6秒でこなせるという状態が手に入ります。
全体で200ページの本だとすると、見開きで100ページなので、600秒かかって1冊を終える計算になります。

 600秒は10分。
まさに「テンミニッツ・リーディング」になります。
記憶術でも暗記術でもなく、「ただ単に、本の1ページ、1ページを感じ取ってめくっていくだけ」という作業を繰り返します。「読書ではなく、ページをめくる作業」です。その際に、「何かを感じる!」という作業を繰り返すのです。

2010年12月19日日曜日

一分間勉強法(7)

 次に「1冊1分」が本当に可能かどうかという質問に石井氏は、本であれば1冊1分は可能で誰でも出来るようになると書いています。

 日本経済新聞は30秒以内で読むことができるそうです。
「『ワンミニッツ・リーディング』ってことは、1冊1分で読むことでしょ?だったら、それは速読法の一種に違いない」と、ほとんどの人が最初にそう解釈するようです。

 しかし、「1分間勉強法」のスキルである「ワンミニッツ・リーディング」は、そもそもすべてにおいて、速読法とはまったく別ものなのですといいます。
 確かに、1冊1分です。でも、「速読」という手法は一切使いません。なので、目が疲れるということもないようです。

 つまり、「本を読もう」としている限り、1冊1分で読むのはほぼ不可能なのです。本を読まずに、本を読むというわけです。わたしも出来る限り多くの本を読もうとしました。数行を一度に読むという速読法も身につけましたが、石井氏のやり方は、少し違うようです。

 ゴールは1冊1分で理解すること。それだけといいます。
「本を読む」という概念をすべて捨て去り、一度ゼロに戻して、まったく違うノウハウを自分で編み出す以外にはないと石井氏は思ったということです。
1冊1分で本を読むためには、そもそも本を読んではいけない。本を読まずに、本を読む。

 「ワンミニッツ・リーディング」
実はつづりが違うのです。Readingではなく、Leadingなのです。
「1分間で本の内容を理解するように導くスキル」ということです。

 そのスキルとは、「一瞬で感覚的に感じ取る(=場の空気をよんだり、場の状況をよんだり、相手の状態を感覚でよんだり)という、人間がそもそももっている能力」をつかうのです。

 「本当に価値のある情報は、直感である」とアルバート・アインシュタインは、言っています。「見開き2ページを1秒で見た瞬間に、直感でリーディングしてよみとれた情報」こそ、実は、もっとも価値ある情報なのです。

2010年12月18日土曜日

一分間勉強法(6)

(4)「ジャブKO法」で短い時間を繰り返す
 伝説のボクサー、モハメド・アリは、「倒すのではない、当てるんだ。そうすれば勝てる」という言葉を残しています。

 「1発のストレートで倒すのではなく、10発のジャブを当てる」ことのほうが、記憶は定着するのです。つまり、同じものを何回も繰り返し復習するのです。

 繰り返すのであれば、「エボングハウスの忘却曲線」によれば、20分間隔くらいで何度も見返すのが、効果的だと言われています。そして、何回も見返すのです。

 一夜漬けで覚えたものをすぐに忘れてしまうのは、何度も復習しないからです。
1分や1秒で繰り返し何度も復習するのです。それが「ジャブKO法」です。
[A]1単語を1分間かけてじっくり覚えて、1時間で60単語覚える
[B] 1単語1秒で見て、1分間で60単語を見る。それを1時間で60回繰り返す
 どちらの方が、記憶できるかと言いますと、[B]のほうがはるかに記憶を定着させます。

 これまでをまとめますと、
◎ 「視覚」を利用した勉強が、一番効率がよくて速い。
◎ 「手で書く勉強」こそが、いたずらに時間を長引かせる諸悪の根源
◎ 「朝」に集中させて勉強するほうが、効率がいい

2010年12月17日金曜日

一分間勉強法(5)

(3)「1日3分割勉強法」で、より効率的に
 効率的に勉強をするには、「一日を3分割」して考えることがススメです。朝、昼、夜の3つに分けるのです。

 朝はどんな勉強をしたらいいのか?といいますと、頭を使うという時間に費やすのが効果的。寝ている間に、潜在意識が活性化するので、「朝は脳が活発」なのです。たとえば、授業を受ける、理解するなどといったことが効果的です。

 文章を書く、書類を作るというのも、朝イチが適しています。『人間の絆』で有名なサマセット・モームは、13時以降は絶対にペンを取らなかったという話があります。
「朝寝は時間の出費である。しかも、これほど、高価な出費は他にはない」とカーネギーは、言っています。

 まとめて勉強をしたいなら、「すべてを朝に集中させる」のが一番効率的です。そのために、「早起きをする」というのもいいでしょう。

 「昼」は脳の働きは朝ほどではないけれど、夜ほど疲れていないという状態です。学生以外は、思い切って勉強はせずに、「昼」は、仕事に集中してください。

 夜は勉強には頭の回転が遅くなるので、思い切って、社会人の方は友達と「飲み」に行くなど、友達からの情報收集や、多くの人と会う時間に充てるのがいいでしょう。
夜に勉強の時間がとれるようでしたら、「暗記もの」がいいでしょう。そして、睡眠時間では、潜在意識が活性化して、「その日1日の記憶が定着」します。

2010年12月16日木曜日

一分間勉強法(4)

石井氏は学校で勉強するのは時間のムダ遣いと書いています。弁護士になりたいのであれば、法学部に入るよりは、司法試験関連の書物を200冊くらい厳選して、そればかりを復習するほうが速いと言っています。また、専門家になるには、大学に通うよりは、図書館に行ってその分野の本を200冊近く読破するほうが、専門家になるには手っ取りはやいとも書いています。このあたりの考え方には、少し危なっかしさを感じます。

1分間勉強法の特長」として、

(1)「視覚特化」なのでスピードが速い。

視覚を利用した勉強が、一番効率がよく、通常、目で見て、声に出して、耳で聞いて、手で書いて覚えるのが一番いいと言われてきましたが、これは「大きな間違い」と言います。だいたい手で書くとものすごい時間がかかります。そうでなく、視覚に特化すると大幅に時間を短縮できるというわけです。「手で書く勉強」こそが、いたずらに勉強時間を長引かせる諸悪の根源とまでいいます。

(2)「潜在意識」の膨大なデータを活用できる。

知識というのは、次の「4段階」に分かれています。

 【第1段階】見た瞬間に、意味がゼロ秒でわかる

【第2段階】思い出すのに数秒かかるが、意味が分かる

【第3段階】見たことはあるのだが、思い出せない

【第4段階】見たことも聞いたこともない

勉強を最速化する秘訣は、この【第2段階】と【第3段階】の記憶に対して重点的に勉強をするということなのです。そして、ゼロ秒で、条件反射で引き出してこられるようにするのです。そこで、この2つだけを集中的に勉強するというわけです。

ほとんどの人が、授業を聞いて潜在意識に落とし込んでいるだけで、勉強が終わっています。

その内容を「すぐに呼び出せるような記憶にとどめる練習をしないと、意味がありません。

2010年12月15日水曜日

一分間勉強法(3)

 石井氏は、起業した会社を軌道に乗せることが出来たそうです。本も出版することが出来て、この5年のあいだに16冊の著作になりました。そして、実際にこのスキルを「セミナー形式」で直接伝授したところ、全員が「1分間勉強法」を体得することができたそうです。しかも、たったの「2日間で」です。

「いたずらに勉強時間を増やす」という発想が、もっとも非効率で、勉強の極意は「短い時間で何度も繰り返す」ということを自分の弱点を克服していく過程こそが、成功への出発点と語っています。

「読書こそが自分の頭への最大の投資=勉強」なのですと書いていますが、この点は、少し心配であり、危険です。本に書かれている内容は、いいことしか書きませんから、真実は本には書かれていません。

また、石井氏はIQの差も、日本人の健康な人であればほぼ100以上、最高でも160前後なので、トップと最低でも1.5倍程度の開きしかないと書いています。確かに書籍代が、あなたの人生において、めちゃめちゃかかることになりますが、それでも、自分の頭への投資は、何千倍・何万倍にもなって、あなたに返ってきます。

さらに、「1分間勉強法」であれば、記憶の定着はよくなります。「カラー・マジック」という方法で色を使って、一秒で一冊の復習ができるようになるからです。

なぜ、忘れるのか?というと、それは記憶のメカニズムにあります。

記憶は、2種類あるといわれています。それが、「短期記憶」と「長期記憶」です。「短期記憶」とは、文字通り、短時間で忘れてしまうような記憶です。

短期記憶は、通常、「20秒」しかもたないといわれています。

数字なら、「5ケタ~9ケタ」程度しか、人間は覚えていられないのです。

「長期記憶」とは、長いスパンで保持し続けられる記憶のことです。

「短期記憶」で得た知識を、「長期記憶」に移して行く。その行為が勉強だと考えると、わかりやすいと書いています。

1分間勉強法」を身につければ、ピークを試験当日にもっていくことができるからです。試験の直前に、「1分間勉強法」を使って、何度も繰り返し勉強して復習できることを詰め込めるだけ詰め込みます。すると、本番でその成果が生きてくるというわけです。

1分間勉強法」をマスターして、試験の直前に、1分間で1冊を復習し、一秒暗記を使って1分間で60回繰り返し行う=できるだけ短い時間で多くの項目を繰り返す、というのが本番に強くなる秘訣ですと書いています。(明日に続く)

2010年12月14日火曜日

平成遷都1300年物語(7)

遣唐使(3)
 その後、777年、779年(送唐客使)、804年にそれぞれ遣唐使が派遣されています。特に804年の遣唐使では、空海や最澄、橘逸勢らが帰朝しています。

 後期は、遣唐使は文化使節的なイメージが強いと言えるでしょう。日本から派遣された遣唐使は、唐にとってはあくまで朝貢使でした。遣唐使には日本から唐の皇帝へ朝貢品を献上し、唐との外交関係を結ぶという政治的な役割が最後までありました。唐の法典や制度、文化、文物の輸入は副次的なものでした。

 奈良時代における遣唐使の構成ですが、おおむね大使(長官)1名に副使(次官)が1名、ないし2名でした。遣唐使一行の数だが、奈良時代には4隻合わせるとおよそ500~600人ちかくにも膨れあがっていました。その別名を「よつのふね」といいましたが、これは、遣唐使一行が四隻の船団を組んで渡海したからです。

 それでは、どのような手順で遣唐使は出立したのでしょうか。
まずは、遣唐使一行の無事帰還を祈って、奈良の春日山の麓において大規模な祭祀が催されました。続いて遣唐使一行は、平城宮の朝堂院で出発の儀式を行い、その後、大使や副使らは紫宸殿に赴いて節刀授与の儀に臨みました。これは遣唐大使に天皇が刀を授ける式典である。

 刀を受け取ることは、大使が天皇から大権(天皇の強大な権限)を移譲されたことを意味し、唐との外交交渉や公務中における部下の賞罰を自由におこなうことができるようになるのです。
 この儀式が終了すると、大使や副使に対して朝廷では盛大な出発の宴を開きました。

 この酒宴を終えると、いよいよ遣唐使一行は、隊列を組んで平城京を出立し、難波律(大阪の港)へと向いました。

 難波律では、安芸国(広島県)などで造られた船の進水式を住吉社において挙行しました。
この式典が済むと、またも宴会です。かくして遣唐使たちは、4隻の船に分乗し、難波律から出帆し、瀬戸内海を通り、博多湾でしばし滞在した後、五島列島の値嘉島に寄港し、その後一気に東シナ海を突っ切って大陸へ向かいました。

 当時の航海ですが、遣唐使船はかなり頑丈に造られていて、船が海の藻屑となった記録は意外に少ないものです。ただ、季節風に関する知識が乏しかったようで、復路において漂流したり大陸に吹き戻されてしまったりするケースが頻発しました。不運な人々は、未開地に漂着して現地人に殺されたり、異郷の地で没することになりました。

 それでも、遣唐使船に乗り、大陸を往復するというのは、現代と比較にならぬほど危険な行為であり、非常に勇気のいることでした。それでも多くの若者が自ら志願して危険を顧みずに唐へ旅立っていったのは、もし戻って来れれば、その後の出世が約束されていたからでしょうか。

2010年12月13日月曜日

平成遷都1300年物語(6)

遣唐使(2)

そして、その後は、国内制度の整備に励んでいた日本が、再び遣唐使を派遣したのは702年、大使粟田真人以下4隻による大船団でした。その後、717年の遣唐使では阿倍仲麻呂・吉備真備らが渡航、更に733年にも派遣されています。

特に粟田真人を大使に選ぶには、容姿にまで気を遣いました。このために粟田真人は、「容止温和なり」として中国の史書にも褒め称えられ、時の則天武后にも気に入られて名誉職まで授けられています。日本は君子の国であり礼儀の厳粛に行われた国だ、という印象を唐に与えました。他にも、藤原清河、阿倍仲麻呂なども中国の史書にその容姿を誉める文章が残っています。今の大使に外国から誉められるひとがいるでしょうか。人選も非常に大事です。

752年派遣の遣唐使は特に優れていました。この時の大使は藤原清河、副使は大伴古麻呂と吉備真備でした。この遣唐使は無事、唐に到着し、翌753年の正月に長安で行われた朝賀に参加しましたが、この時に新羅との席次の問題に対し副使の古麻呂が厳重に抗議し、玄宗皇帝に席次を新羅の上位に改めさせました。大伴氏は、武人の家柄ですので、それだけの迫力があったのでしょう。吉備真備では、無理だったと思います。当時から、新羅にはこだわりがあったようです。今も続いているのかも分かりません。

そして、この遣唐使は、帰りに鑑真らを載せて帰って来ています。また、藤原清河や阿倍仲麻呂を乗せた第1船は帰路に難破してはるか南方の安南(ベトナム)に漂着してしまい、彼らは帰朝することが出来ず唐で生涯を終えています。なお、759年には藤原清河を迎えるために迎入唐使が派遣されていますが、これも安禄山の反乱によって成功しませんでした。余程、不運だったとしか言いようがありません。